[ことば] カテゴリー

ことばに関するさまざまな雑談


ハンバーグとハンバーガーを区別できない人たち

テレビを見ていると、ハンバーグとハンバーガーを区別できていない芸能人をときどき見かける。もちろん、一般人でもハンバーグとハンバーガーの違いがよくわからず、この 2 つのことばをごちゃ混ぜに使っている人は結構いる。

ハンバーグとハンバーガーを区別できない人がいるというよりも、区別できない世代があると言ったほうが正確かもしれない。若い世代で、ハンバーグとハンバーガーを混同している人は見たことがない。私の世代(昭和 30 年代生まれ)でも、区別できない人はおそらくいないだろう。怪しくなるのは、私の親の世代(戦前生まれ)だ。

私が子どものころ、すでにハンバーグは一般家庭に普及していたと思う。カレーと並んで子どもに人気の高いメニューだった。ハンバーグ・ハンバーガーの歴史(@社団法人 日本ハンバーグ・ハンバーガー協会)によると、「ハンバーグが一般的な家庭料理となったのは、1950年中頃(昭和30年頃)」らしい。私たちの世代は、生まれたときからハンバーグが身近にあったということになる。

もう一方のハンバーガーは、私が小学生のころ(昭和 40 年代)は、まだその存在を知らなかった。同じくハンバーグ・ハンバーガーの歴史によると、1970年(昭和45年)東京・原町田に登場したのが日本で初めてのハンバーガーショップらしい。日本中に普及したのは、おそらく昭和 50 年以降じゃないかな。

物心ついたときにすでにハンバーグがあり、そのあとハンバーガーという新しい文化に出会った私たちの世代は、ハンバーグとハンバーガーを必然的に区別する必要があった。私たちよりも若い世代の場合は、生まれたときからハンバーグとハンバーガーの両方があったわけだから、両者を自然に区別できる。

そして、私の親世代にとっては、どちらもある程度の年齢になってから出会った新しい食べ物である。普及した年代にはかなりの開きがあるものの、ほとんど同じ時期に広まったという印象をもってるんじゃないだろうか。だから、どっちがどっちなのかよくわからない。世代的にも、こういう料理があまり好きじゃないという人も多く、その結果ハンバーグとハンバーガーが区別できない人たちができてしまったのだと思う(人間、あまり好きじゃないものの名前を覚えようとしないのは当然のこと)。

参考 >> ハンバーグ雑学(@ハンバーグ調査隊

何だかわけのわからない考察を繰り広げてしまいました。(#^.^#)

「西向く侍」はもう通用しない?

大の月、小の月が話題になったとき、「大の月は『いっさん、ごひち、やとう、じゅうに(1、3、5、7、8、10、12)』、小の月は『西向く侍(2、4、6、9、11)』と覚える」と学校で習ったことを妻に言ったら、そんなの習っていないと言うのだ。

大の月と小の月は、握りこぶしを作って、各指の凸と凹を数えて覚えるように習ったらしい(人指し指の凸部から順番に 1 月、2 月(人指し指と中指の間の凹部)、3 月(中指の凸部)・・・と言う具合に数えていき、小指の凸部は 2 回(7 月と 8 月)数える。凸が大の月、凹が小の月)。

ちなみに、「西向く侍」の「侍」が 11 月を表すのは、11 を漢字で書くと「士」となり、武士の「士」であるため、「さむらい」と読む。

私はこの「西向く侍」は今でも全国的に老若男女を問わず通じる、いわば日本人の常識だと思っていた。私は 1960(S35)年生まれで妻が 1965(S40)年生まれだから、たった 5 年しか違わない。この 5 年の間に教え方が変わったのか、それとももともと地域によって教え方が違ったのか、はたまたこんなことは正式に学校で習うことではなく、それぞれの先生が独自の方法で雑学的に教えていただけなのか・・・。

今日はうるう日。今年はうるう(閏)年だけど、「うるう」って何?で「うるう」について書いたが、今ひとつすっきりしなかった。でも、Yahoo 知恵袋 - うるう年の語源は何?でわかりやすい説明を発見。

閏という字には、「さしはさむ」という意味があるらしい。潤という字と似ているため、「うるおう」と読んでしまって、それが訛って「うるう」に転訛したとのこと。

これで、 4 年に一度のうるう日(にんにくの日)をすっきりと過ごせる。

(笑) の正しい使い方

(笑)をこんな風に使ったメールを送ってくる人がいる。

昨晩は楽しかったですね。M さんも楽しい人で、話もとってもおもしろかったです(笑)。よろしくお伝えください。

「私はハッピーな気分ですよ」ということを言いたくて「(笑)」を使っているんだろうけど、この(笑)の使い方って間違ってるんじゃないの?(笑)がなくてもこの人が笑ってることはわかるから。

メールだと相手の表情や声の調子がわからない。文字だけだと、怒っているのか(本気で言っているのか)冗談で言っているかわからないことがある。そんなときに、「これ、冗談ですよ~」って伝えるために「(笑)」を使うんじゃないのかな。

昨晩は楽しかったですね。でも、M さんの話はあまりにも強烈でした。悪い夢を見そうです(笑)。よろしくお伝えください。

これが正しい使い方。だよね?

今年はうるう(閏)年だけど、「うるう」って何?

気になってならないの「うるう{閏}年 うるう月 うるう日 うるう秒」を読んで、「うるう」が気になったので調べてみた。

今年はうるう(閏)年。広辞苑で「うるう年」を引くと「閏のある年」と定義されている。「うるう年」以外にも、「うるう月」、「うるう日」、「うるう秒」といったことばも耳にする。「うるう」っていったい何なのだろう。

うるう【閏】
(「潤」と書き誤ったところからの訓) 季節と暦月とを調節するため、平年より余分にもうけた暦日・暦月。地球が太陽を一周するのは三六五日五時四八分四六秒だから、その端数を積んで、太陽暦では四年に一回、二月の日数を二九日とし、太陰暦では平年を三五四日と定めているから、適当な割合で一年を一三ヵ月とする。

うるう‐づき【閏月】
閏に当る月。太陰暦で、一二ヵ月のほかに加えた月。

うるう‐び【閏日】
二月二九日のこと。

うるう‐びょう【閏秒】
協定世界時において、世界時との差が大きくならないように加える余分の秒。

(『広辞苑第四版』より)

「うるう」の使い方としては、(1)「うるう秒」「うるう日」「うるう月」にように、「うるう」の対象となる時間単位を表す使い方と、(2)「うるう年」のように、「うるう」が存在することを表す使い方がある。

したがって、「うるう」がある年は (2) の使い方により「うるう年」と呼ぶ。それでは、「うるう秒」がある年も「うるう年」と呼ぶんだろうか?(うるう秒実施一覧によると、最も最近うるう秒が実施されたのは 2006 年 1 月 1 日のようである)

「うるう(日)」がある年を「うるう年」と呼ぶならば、「うるう秒」がある年は「うるう秒年」と呼ぶのが理屈的には正しいのではないかと私は思う。今年は「うるう年」だけど、「うるう秒年」ではない。

「うるう秒」を実施する日としては、1 月 1 日と 7 月 1 日の 2 種類があるようだから、「今年の 7 月は『うるう秒月』だ」とか「今年の 7 月 1 日は『うるう秒日』だ」みたいな言い方もできると思う。実際に専門家が、通常の「うるう年」と「うるう秒年」を区別しているのか、また区別して呼ぶ必要があるのかどうかはわからないが・・・。

(Google で "うるう秒年"で検索してみた結果、1件もヒットしなかったので、「うるう秒年」という言い方は存在しないようである。残念)

追記: 『西向く侍はもう通用しない?』で「うるう」に関して補足。




純喫茶って死語?

おしゃれな喫茶店にひとりで入るのはなんとなく気恥ずかしい。ガラス張りで外から丸見えの喫茶店などは最悪だ。

私が好きな喫茶店は、ちょっとだけおしゃべりのおばあちゃんがやっているような、昔風のあんまりおしゃれじゃない喫茶店。いわゆる「ダサい」店。写真が背景になっている壁掛け時計なんかが飾ってあるようなところだとなおよい。

学生のころ「純喫茶」っていう看板をよく目にしたが、最近はあまり見ない。当時友人に、「純喫茶ってのは飲み物を中心とした店で、食べるものはカレーやピラフなど、簡単なものをせいぜい 3 ~ 5 種類くらいまでしか出さない店だ」と教えられた。これが純喫茶の定義だと、ずっと思ってこれまで生きてきた。

ところが、「純喫茶とは、酒類を扱わない、純粋な喫茶店のこと。酒類を扱い、女給(ホステス)による接客を伴う「特殊喫茶」に対しての呼称」(Wikipedia)だそうだ。へえ~、そうなんや。

でも、この純喫茶ってことば、ものすごく昭和の香りがする。

純喫茶を探せ!
純喫茶を探せ 2

京都が「はひふへほ」なら

仕事をしながらラジオを聴いていたら、番組のパーソナリティが「京都が『はひふへほ』なら・・・」と言い出した。

京都が「はひふへほ」ならってどういうこと?意味がわからん。

パーソナリティは続けてこう言った。「神戸は何でしょう?」

これは、まじめな問題?それともなぞなぞ?そもそも「京都が『はひふへほ』」という前提がわからない。はやく答えを教えろと思いながら聞いていたが、答えを聞いて納得。

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