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「廿」という字は何と読む?

 昨夜深夜番組を見ていたら、「廿」という字は何と読むという問題が出されていた。広島県に廿日市(はつかいち)という市がある。ということは「廿」は「はつ」と読むんだろうか。しばらくして解答が発表された。「廿」は、単独では「にじゅう」と読むらしい(音読みでは「ニュウ」「ジュウ」)。試しに携帯で「にじゅう」と入力してみたら、確かに変換候補として「廿」が表示される。なんでも、「十」が横に2 つ並んでいるから「にじゅう」なんだそうだ。えっ!そういう冗談みたいな由来の漢字なのか。

 Weblio で「廿」を調べてみると、「熟字訓: 廿日(はつか)」となっている。そうか、廿日 = 二十日で、「はつか」と読むのであって、単独で「はつ」と「か」ではないのか。そして、こういうのを熟字と呼ぶのか。ひとつ賢くなった。

 漢字の読みと言えば、長年疑問に思っていたことがあった。浜 木綿子という女優さんがいるが、どうして「木綿子」と書いて「ゆうこ」と読むのか、ずっと疑問に思っていたのだ。名前、しかも芸名なんだから、どんな字を書いてどう読もうがかまわないのだが、それでも木綿子と書いて「ゆうこ」と読むゆう子さんにはこれまで出会ったことがない。

 この疑問をツイッターでつぶやいたところ、何人かの方に、それは植物の浜木綿(はまゆう)に由来しているんだと教えてもらった。そうか、植物の「はまゆう」は浜木綿と書くのか。しかし、廿日 = 「はつか」と同様、浜木綿を「浜」と「木綿」に分解するのは反則だ。浜木綿の場合、たまたま「浜」を単独で「はま」と読めるが、「木綿」は単独で「ゆう」とは読めない。聖 林吉と書いて、「はり うどきち」と読むようなものだ(聖林 = ハリウッド)。芸名の読みなので目くじらを立てることではないのだが・・・。

 いずれにしても、長年の疑問が解けてすっとした。漢字と漢字が組み合わさってまったく別の読み方をする日本語。難しくもありおもしろくもあり。漢字や日本語については、まだまだ知らないことがいっぱいあるんだろうな。ところで、「廿」を「にじゅう」と読むことは、広島県、とくに廿日市の人にとっては常識なんでしょうか。






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