[TV/映画] カテゴリー

テレビ番組(ドラマ)や映画に関する雑談


『平清盛』がますますおもしろくなってきた

 祗園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。おごれる人も久しからず、唯春の夜の夢のごとし。たけき者も遂にはほろびぬ、偏に風の前の塵に同じ。 

 これは、平家物語の冒頭部分。あまり評判がよくなく視聴率も低い『平清盛』だが、私は第 1 回から欠かさず見ている。確かに、前半ではマンガチックなところがあったり、『パイレーツ・オブ・カリビア』っぽい演出があったりと、突っ込みどころ満載だったが、ここ数回の放送は歴史の大きな変化が描かれ、ゾクゾクするほどおもしろい。

 今回の大河ドラマ『平清盛』にはちょっとした思い入れがある。平氏発祥の地である伊勢地方は私が生まれ育った土地であり(ここで言う「伊勢」とは、三重県伊勢市のことではなく、現在の三重県津市を中心とした地域を指す)、現在住んでいる兵庫県川西市は聖和源氏発祥の地である(川西市では、毎年 4 月に源氏まつりが開催される。詳細は、エントリー「源氏まつりはいとをかし」を参照)。ちょっと大げさかもしれないけど、平氏と源氏の発祥の土地の両方に関わりがある人間として、『平清盛』を観ないわけにはいかない。

 特別な思い入れがあるもう 1 つの理由は、生まれて初めて観た大河ドラマが『新・平家物語』だったこと。小学 6 年のときだった。6 年生では歴史を習うので、興味を持って一生懸命観ていた記憶がある。平清盛役を演じていたのが仲代達矢氏。誰が演じていたのかは覚えていないが源義朝が馬に乗って暗闇を駆けていくシーンと、清盛が高熱に苦しむシーンを今でも覚えている。 『平清盛』の放送が決定したときから、40 年ぶりに平家の物語が観られることを楽しみにしていた。

 今週の放送ではついに義朝が死んでしまい、大きな転換期を迎える。清盛は、常盤御前とその息子牛若を助け、首をはねると決めていた頼朝に「殺せ、殺せ」と言われて、心変わりしてしまう。歴史に明るくない私は、清盛と頼朝の間に本当にあのようなやり取りがあったのかどうかは知らないが、このとき頼朝と牛若(義経)を助けていなければ、歴史は変わっていたんだろうか。

 今後は、「驕る平家は久しからず」のことばどおり、隆盛を極めた平家の没落が描かれることになる。諸行無常(この世のあらゆるものはすべて移ろい行く)をテーマにした平家の物語の世界は、何とも壮大な絵巻物語という感じがして大好きだ。今後『平清盛』からますます目が離せない。

 YouTube で平家物語の朗読を発見したので、ここに貼っておく。

クロサワ映画は「何じゃそれ」

 録画しておいた『クロサワ映画』を観る。もちろん、故黒澤明監督の作品ではない。お笑いグループ森三中の黒沢かずこ主演の映画だ。黒沢かずこが本人役で主演。女お笑い芸人の恋を描いた、いささか乙女チックな映画だが、寝転がりながら気楽に観るにはまあままおもしろい映画だ。

 そう思って機嫌よく観ていたら、黒沢さんの恋の相手が記憶喪失になってしまってがっかりする。私は、記憶喪失が登場する映画やドラマが昔からあまり好きではない。平凡な映画でも、記憶喪失を利用することによって、話はそれなりにおもしろくなる。だから、記憶喪失を安易に利用するのはずるいと思う。

 だいたい、現実の世界で、実際に記憶喪失になったという人の話を聞いたことがない。知り合いの知り合いにも、知り合いの知り合いの知り合いにも、そういう人はひとりもいないし、そういう人を知っているという人にも出会ったことがない。もちろん、実在する病気なんだろうが、これだけしょっちゅう映画やドラマで使われると、現実味がない。

 そんなことを思いながら観ていると、最後の最後に大どんでん返し。思わず、「何じゃそれ」と言ってしまった。こういうことなら、記憶喪失もまあ許せるかなと思った。最初は、乙女チックなベタな恋愛映画と思わせておいて、途中で「なんや、記憶喪失ものかよ」とがっかりさせ、そして最後にどんでん返しが待っているという、一粒で三度美味しい映画だった。是非ともというほどの映画ではないが、「お暇ならどうぞ」といった感じの映画です。

B005GOZH3Kクロサワ映画 [DVD]
よしもとアール・アンド・シー 2011-10-26

by G-Tools

『90 ミニッツ』とちっちゃいたい焼き

 ゴールデンウィークもあとわずか。昨晩は『90 ミニッツ』を観る。『90 ミニッツ』は三谷幸喜の演出による舞台演劇。先日加入した WOWOW で放送していたものを録画しておいたのだ。登場人物は西村雅彦演じる医者と近藤芳正演じる患者のお父さんのふたりだけだ。輸血を伴う手術を宗教上の理由で拒否する患者のお父さんと、手術を受けるように説得しようとする医者との 90 分間のやり取りを描いたもの。

 9 歳の男の子が交通事故に遭い、そのお父さんが病院に駆けつけたところから物語は始まる。手術の承諾書にサインをしてくれと迫る医者に対して、お父さんは宗教上の理由から輸血を伴う手術は承諾できないと主張する。90 分以内に手術をしないとしないと男の子は死んでしまう。輸血なしで手術をしてくれと言うお父さんを一生懸命に説得しようとする医者。「助かる命を見殺しにして、あなたそれでも父親か」と。

 タイムリミットがどんどん近づいてくる。絶対に首を縦に振らなかったお父さんも、子どもの命を助けたいとう気持ちが次第に強くなって、「承諾書のサインなしで手術をやってくれ」と突然言い出す。つまり、患者の承諾なしで医者が勝手にやったことにしてくれと言うのだ。そうすれば、周りの人に対する自分の言い訳が立つというのがお父さんの言い分だ。当然医者はそんなことはできないと言う。今度は、「自分の責任が追求されることを恐れて、助かる命をみすみす見殺しにして、あなたそれでも医者ですか」と父親が反撃をする。

 三谷幸喜と言えば喜劇の天才なのだが、この『90 ミニッツ』では笑いを一切封印したそうだ。最初は、子どもを見殺しにしようとしている父親が絶対的に悪いと思って観ていたのだが、「責任の追及を恐れて子どもを見殺しにしようとしているあなたたは、それでも医者か」という台詞にハッとした。そうだ。双方にそれぞれの言い分があり、どちらの言い分も正しい。つまり、父親の根底には「命よりも大切なもの、命を犠牲にしても守らなければならないものがある」という考え方があるのに対して、医者の根底にあるのは「命は何よりも大切である」という考え方である。どちらが正しく、どちらが間違っているとは言えないと思うようになった。ストーリーの結末は伏せておく。

 今日はこどもの日。午前中はいつもどおり仕事をして、昼食後いつもどおりに散歩に出かける。途中で寄った阪急百貨店で、「神戸ピッコロのちっちゃいたい焼き」というミニサイズのたい焼きを発見。思わず買ってしまった。小豆のほかに、チョレート、レアチーズ、キャラメルなど、味は全部で 7 種類。全部の種類を混ぜて 525 円の 15 個セットを買った。ちっちゃいたい焼きは、あっという間に胃袋に消えていった。

神戸ピッコロのちっちゃいたい焼き

ゴールデンウィーク初日は『ローマの休日』

 世の中は今日からゴールデンウィーク。私はというと、いつもどおりに仕事。今の仕事を始めてから、ゴールデンウィークが丸々全部休みだったことはおそらく一度もないので、世の中が連休の時に働くことには慣れている。

 午後は、猪名川の河川敷までウォーキングに出かける。普段ならせいぜい犬の散歩をさせている人が数人いる程度なのに、今日はすごい人出で、まるで行楽地のような賑わいを見せていた。いつから始まったのかはよく知らないが、この時期になると猪名川の両岸を結ぶように幾匹もの鯉のぼりが空を泳ぐ。もう夏はすごそこまで来ている。

猪名川の河川敷

 夜は、ポークエッグを食べながら巨人・阪神戦を観戦。珍しくジャイアンツが快勝。野球が終わったあとチャンネルを回していたら、洋画専門チャンネル ザ・シネマで『ローマの休日』をやっていた。懐かしかったので少し観始めたら、結局最後まで観てしまった。この映画を初めて観たのは中学生の時だったと思う。この映画でアン王女を演じたオードリー・ヘップバーンの大ファンになり、写真集を買ったのを覚えている。

 デジタル・ハイビジョン時代に、白黒の映画なんて途中でたいてい観るのが嫌になるのだが、そんなこと最後まで気にならずに楽しめた。過去に何回か観た映画なので、もちろんあらすじは知っているし、だいたいの台詞も知っている。それでも、いろいろ新たな発見があり、いい映画だなあと再認識。まさしく温故知新。

 特に、最後の記者会見で、「今回の訪問で、いちばん印象に残った町はどこですか」みたいな質問をされたアン王女が、社交辞令を言いかて、思い直したように「ローマです。何と言ってもローマです」と毅然と言う場面は何度もリピートしたくなるほどすばらしい。

 最近の映画ももちろんいいけど、青春時代に観た古い映画をこうやって 1 つひとつ見直していくのもいいなあなどと思ったゴールデンウィークの初日だった。

ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD]ローマの休日 製作50周年記念 デジタル・ニューマスター版 (初回生産限定版) [DVD]

パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2003-12-17
売り上げランキング : 14833

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

『家政婦のミタ』と『ラブユー東京』

 昨夜は 2 つのテレビ番組を観て過ごした。1 つは『家政婦のミタ』の最終回。もう 1 つはテレビ東京系列で放映していた、1960 年代と 1970 年代のヒット曲を紹介する番組。

 昨年大きな話題になった『家政婦のミタ』。再放送をやることがあったら是非観たいと思っていたのだが、今月の 12 日から日テレプラスで再放送が開始されたので、楽しく視聴していた。昨夜は録画していた最終回を観る。最初は、あまりにも現実離れした設定がちょっと漫画チックでおもしろいくらいにしか思っていなかったのだが、「承知しました」や「あります」といった台詞とともに、業務を淡々とこなすミタさんを見ているうちに、だんだんミタさん中毒になってきた。

 最終回はミタさんが見せた人間らしさに少しウルウルきてしまった。希望が見えるハッピーな終わり方にほっとする。昨年世間が大騒ぎし、視聴率の記録を樹立するほどのおもしろさだとは思わなかったが、最近のドラマの中ではまあまあよくできていたと思う。このところおもしろいドラマが少ないので、1 週間に 1 つくらいは次回が待ち遠しいドラマがあればいいのにと思う。

 もう 1 つの番組は、タイトルは忘れたが 1960 年~ 1979 年の各年のヒット曲トップ 5 を紹介する番組。私が生まれてから 19 歳になるまでに流行った曲ということになるので、興味津々で観ていた。その中で、これはと思った曲が 2 つあった。1966 年にヒットした黒沢明とロス・プリモスの『ラブユー東京』と 1968 年に流行ったピンキーとキラーズの『恋の季節』だ。

 「七色の虹が消えてしまったの」で始まる『ラブユー東京』は、私が初めて歌詞をすべて覚え、ひとりで最初から最後まで歌いきった曲。扇子か何かをマイク代わりにし、母親の三面鏡に自分の姿を映し、歌手になった気分で悦に入っていたことを記憶している。『恋の季節』は初めてリアルタイムで経験した大ヒット曲。皆が「忘れられないの~」と歌っていた。

 60 年代と 70 年代のグループ名の特徴は、実質的に 1 つのグループであるにも関わらず、「○○ と ○○」という名前を付けること。先に挙げた、黒沢明とロス・プリモスやピンキーとキラーズも然り。ほかにも、鶴岡正義と東京ロマンチカや内山田洋とクールファイブなど、数多くの「○○ と ○○」が存在した。かぐや姫も最初は南こうせつとかぐや姫だったし。当時はこういうグループ名が粋だったんでしょうね。

 ほかにも懐かしい曲はいっぱいあったが、話し出したらきりがないのでこのあたりで止めておく。

B006J42K5O「家政婦のミタ」DVD-BOX
バップ 2012-04-18

by G-Tools

あんたなあ、ぼうっとしてたらあかんで

 最近、木村カエラのキシリッシュの CM が気持ち悪いという意見を Web 上でちらほらと目にする。彼女がしゃべる関西弁が気持ち悪いというのである(「木村カエラCMのエセ関西弁が気持ち悪い理由」を参照)。この CM だ。

 この CM、私は気持ち悪いどころか、どちらかと言うと好きだ。この CM で彼女が使う関西弁は確かにエセ関西弁だし、これが気持ち悪いという人たちの気持ちもわからないではない。しかし、その変な関西弁こそがこの CM の意図だと私は解釈している。この CM で木村カエラが演じているのは「キシリッシュ ガム星人カエラ」というキャラである。それならば、むしろ流暢な関西弁をしゃべるほうが不自然だ。関西弁が最も似合いそうにない木村カエラが、とってつけたような関西弁をしゃべっているところにおもしろさがあり、CM としてはよくできていると思う。

 木村カエラの関西弁が変だと言っても、それは非関西弁ネイティブの俳優・女優が映画やドラマなどでしゃべる変な関西弁と同程度であり、おそらく非関西弁ネイティブの人たちには、気付かない程度のレベルだと思う。この CM の関西弁を問題視するのであれば、関西を舞台にした映画やドラマを台無しにしている、大物俳優・女優がしゃべる変な関西弁のほうをもっと問題視すべきだと思う。せっかくの名場面で、変てこりんな抑揚で「あほなこと言わんといて」などと言われると、それこそずっこけそうになる。

 映画で使われる不自然な方言が気持ち悪いと感じるのはもちろん関西弁に限ったことではないだろう。たとえば、福岡を舞台にした映画で、変な博多弁が使われていたら、福岡の人たちははきっと気持ち悪いと思う。しかし、私にはその博多弁が変であることは分からないので、逆に映画を純粋に楽しむことができる。関西を舞台にした映画やドラマほかの地方よりも断然多い。ということは、ことばが気になって、映画を 100% 楽しめないという思いをいちばんしているのは関西人なのかもしれない。

『ALWAYS 三丁目の夕日』と古きよき時代

 今日は『ALWAYS 三丁目の夕日 '64』の 3D 版を観に行くと昨日から決めていた。昨日で長期に渡って取り組んできた仕事がようやく終わったからだ。いつもどおりに起きて、ツイッターとか Facebook とか普段読んでいるブログとかをチェックしてから、最寄の映画館の『ALWAYS 三丁目の夕日』の上映時間をチェックする。午後の遅い時間に観に行こうと思っていたのだが、3D は午前中だけしかやっていないことが判明。もう間に合わない。3D は、てっきり 1 日中やっているとだと思っていた。こんなことなら、昨日のうちにチェックしておけばよかった。

 明日の朝 3D を観るか、今日の午後に 2D を観るか迷った末、2D を観に行くことに決める。比較的時間に余裕があるときに観ておかないと、結局観られなくなってしまう可能性もあるからだ。また、今日はファーストデイサービスとやらで、1,000 円で観られることも大きな決定要因になった。

 3:20 開始の回に間に合うように家を出る。映画館で映画を見るのは、『有頂天ホテル』ぶりだ。何年ぶりなのかよくわからない。映画館に着くと、『ヒューゴの不思議な発明』の 3D にそそられる。この映画の 3D 効果はすごいらしいと昨日ラジオで聞いたばかりだったので、一瞬こちらに乗り換えようかと心が揺らいだが、初志貫徹で『ALWAYS』のチケットを購入する。

 しつこいほどの宣伝が終わって、ようやく『ALWAYS』の本編が始まる。前回および前々回の作品は、それぞれ昭和 33 年と昭和 34 年の日本を描いたものだったので、私はまだ生まれていなかった。しかし、今回は昭和 39 年 (1964 年)の話なので、私が実際に存在した時代の話だ。これが、どうしても今回の『ALWAYS』を観たかった理由だ。

 昭和 39 年と言えば、東京オリンピックで日本中が沸いた年。しかし、当時 4 歳だった私には、東京オリンピックの記憶はまったくない。この年ほかに流行ったものはイヤミの「シェー」。これは、かろうじて覚えている。不思議なことに、私にとっては、実際に存在していた今回の作品よりも、まだ生まれていなかった昭和 33 年と 34 年の『ALWAYS』のほうが懐かしさを感じた。しかし、「うるうる」度合いという観点で言うと、今回の作品が一番涙を誘う要素が強かったと思う。とにかく、この映画はわかりやすい。「はい。ここは笑う場面ですよ」とか「はい。ここは泣く場面ですから、涙腺緩めてくださいね」みたいな感じで、製作者の意図がわかりやすい。それで、製作者の意図どおりに、涙腺を緩めといてやるかと、素直に思える映画なのだ。ちょっと泣きたいなという気分で観るのもよしの映画だと思う。

 『ALWAYS 三丁目の夕日』が描く時代は、日本が戦後から脱却し、高度成長を遂げ始める、元気とエネルギーにあふれた時代。戦後の日本に限って言えば、やっぱりいちばんいい時代だったと思う。今日の午後は、たっぷり 2 時間、そういう古きよき時代に浸ることができた。

 私(の世代の人たち)が、昭和 30 年代後半から昭和 40 年代前半が古きよき時代だったと感じるように、今の時代に生きている子どもたちは、30 年後、40 年後に、平成 20 年代はいい時代だったと思うようになるんだろうか。

 今日はたっぷりと、『ALWAYS』の古きよき時代を堪能したので、また明日から、現実の世界で精一杯がんばることにする。 

『平清盛』と『運命の人』と『ストロベリーナイト』

 久しぶりにドラマについて書く。現在私が観ているドラマは『平清盛』と『運命の人』と『ストロベリーナイト』の 3 つ。

 『平清盛』は、漫画チックだとか、海賊の棟梁がジャック・スパロウっぽいとかで、ずいぶん評判が悪いみたいだが、私はけっこう楽しく観ている。歴史に明るい人たちの間では、最近の大河ドラマは歴史的事実を無視した無茶苦茶な作りだと酷評されているが、歴史に詳しくない私はあまり気にならない。むしろ、そういう歴史に詳しい人たちがブログで書いている「あそこが変だ、ここが変だ」というツッコミを読みながら、ドラマを楽しいんでいる。大河ドラマに平清盛が登場する年は、景気がよくなるというジンクスがあるようだが、果たしてジンクスどおりになるか(「緩やかな景気回復の動き、身近な社会現象が示唆」を参照)。

 『運命の人』は期待していた以上におもしろい。山崎豊子のドラマはあまりにもどろどろし過ぎているため、観ていると疲れてくるものが多いのが、『運命の人』は今のところ、それほど疲れない。ちょうど今、私が好きな裁判シーンが繰り広げられているからかもしれないが。たとえ、自分が不利になろうとも、三木昭子を守ろうとする弓成記者の男気には感心する。沖縄が日本に返還されたとき、私は小学 6 年生だった。当時、沖縄返還の裏ではこんなことがあったのかと、興味津々で観ている。また、大森南朋演じる山部記者のモデルが、読売グループの会長であるナベツネこと、渡辺恒夫氏だと知って、へえ~と思っている次第である。今後の展開が楽しみだ。

 『ストロベリーナイト』は何となく見始めたシリアスな刑事ドラマ。すごくおもしろいうというわけではないのだが、何となく止められない。どんなシリアスなドラマでも、少なくとも 3 回くらいはクスリっとする場面があるものだが、このドラマはほとんどそいう場面がない。こういう重いドラマはあまり好きではないのだが、観始めたドラマを途中でやめてしまうのは負けたような気がするので、たぶん最後まで観ると思う。主人公の姫川玲子(竹内結子)がかっこよすぎるという理由もあるのだが。

 『平清盛』と『運命の人』については、ほかにも書きたいことがあるので、また別の機会に書くことにする。

よく学びよく遊べ

 今年になってまだ 2 日間しか休んでいない。昨年の 12 月から大型の長期案件にずっと取り組んでいるからだ。休むことなく毎日働いていると、やりたいことがどんどん溜まってくる。そして、やりたいことが溜まってくると、それに対する思いがどんどん強くなってくる。

 今の仕事が終わったら、まずやりたいことは、『ALWAYS 三丁目の夕日 '64』を観にいくこと。前作と前々作は、まだ自分が生まれていない時代の話だったが、今回の作品は自分が実際に存在していた時代を描いているので、とても興味がある。また、一度 3D 映画を観てみたいという願望もあるので、是非 3D 版を観たい(先日 TV で放映していた『アバター』のような映画を 3D で観たら、高所恐怖症の私は気絶してしまうかもしれないので、『ALWAYS 三丁目の夕日』のような非アクションものが私の 3D デビューには適していると思う)。

 時間ができたらやりたいと思っていることはほかにもある。それは小旅行。旅行とは言っても、片道 1 時間以内で行けるような近場でいい。そういうところでちょっとした非日常を楽しんでみたい。候補地は、天王寺動物園、手塚治虫記念館(宝塚市)、姫路城、南禅寺(京都)など。特に、天王寺動物園は、旭山動物園のような形態展示の評判がよく、とても人気があるとのことなので、とても興味がある。ついでに、新世界界隈をぷらぷら歩くというというのも楽しそうだし。

 あと 10 日ほどがんばれば、いろんな楽しみが待っていると思いながら毎日仕事に励んでいるのだが、いやなことを 1 つ思い出す。確定申告だ。毎年のことだが、確定申告のことを考えると気が重くなる。本来なら、遊びに出かける前にこれを片付けてしまうべきなんだろうが、そんなことをしたら『シャイニング』のジャックみたいになってしまいそうで怖い。

 『シャイニング』とは、ジャック・ニコルソン主演のホラー映画。小説家志望のジャックが、冬期には閉鎖されるホテルの管理人として、家族で一冬山奥で暮らす物語だ。山奥のホテルで小説の執筆に励んでいたジャックは、毎日タイプライターに向かって同じ文章を延々とタイプしていた。その文章は、All work and no play makes Jack a dull boy(勉強ばかりで遊ばないジャックはバカになる)。これは、日本語の「よく学びよく遊べ」に相当することわざらしい。そのあと、おかしくなってしまったジャックは、奥さんと子どもを殺そうとする。恐ろしいや恐ろしいや。

 今年は、ここまでよく学んできたので、次はよく遊ぶ時間だ。あと少し。がんばれ自分。

シャイニング [Blu-ray]シャイニング [Blu-ray]

ワーナー・ホーム・ビデオ 2010-04-21
売り上げランキング : 17997

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

フライデーこたつハイボール族と太宰ワールド

 ケーブルテレビで放送している面白そうな映画をかたっぱしから録画している。金曜の夜は、ハイボールを飲みながらこのような映画を観て過ごすことが多い。一昔前にカウチポテト族ということばが流行ったが、それ風に言うなら私は「フライデーこたつハイボール族」だ。昨晩観たのは『マザーウォーター』と『ヴィヨンの妻』。

 『マザーウォーター』は、小林聡美、もたいまさこといった『かもめ食堂』や『めがね』でおなじみのキャストだったので、てっきり荻上直子作品なのかと思ったら、そうではないことが判明。これといったストーリーはなく、ある町で暮らす数人の登場人物の日常生活を淡々と描いている。電車などで、知らない人どうしが話している内容がおもしろくて、つい聞き耳立ててしまうことがあるが、それを映画として堂々と観ているような感じだと言ったらわかりやすいかもしれない。

 監督は違っても、漂う空気感は荻上直子作品と通じるものがあり、心地よい映画だった。私はこういう映画はけっこう好きだが、普通の人は退屈するかもしれない。

 『ヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~』は、太宰治の同名の小説を映画化したもの。あまり期待せずに観たためか、予想以上におもしろかった。サブタイトルに「桜桃とタンポポ」と付いているので、おそらく『ヴィヨンの妻』『桜桃』『タンポポ』の 3 つの作品を合体させたような内容なんだと思う。

 私は高校生のころ太宰治に夢中になり、ほとんどすべての作品を読んだ。『ヴィヨンの妻』ももちろん読んだことがあるのだが、太宰治には内容がよく似た一連の堕落的な作品があり、『ヴィヨンの妻』もそういった作品の 1 つ。30 年前に読んだ太宰の堕落ワールドが繰り広げられ、『マザーウォーター』とは違った心地良さがあった。また、松たか子演じるヴィヨンの妻もとっても魅力的な女性だった。

  私が初めて読んだ太宰治の作品は、国語の教科書に載っていた『走れメロス』だった。確か中学生のときだったと思う。人間はどうあるべきなのかを説いた『走れメロス』のような訓話的な小説をもっと読みたいと思った私は、『人間失格』や『斜陽』など、太宰治の作品を片っ端から読んでみた。しかし、太宰治のほかの作品は、『走れメロス』の世界とは程遠い、堕落的で破壊的な内容のものが多いことがわかった。むしろ『走れメロス』のほうが太宰作品としては異質なものであることに気付いた。

 しかし、おとなになってから思ったことは、数が少ないからと言って、それが異質であると決めつけてはいけないということだ。むしろ、そっちのほうが本質だということもありえる。人でも物事でも、本質を見極めることは簡単ではないと思う。

 今夜は日本映画専門チャンネルで『人間失格』が放送されるようだ。これも録画しておいて、また金曜日の夜にハイボールを飲みながら太宰ワールドを堪能しなくては。


B004JKNRES「マザーウォーター」 [DVD]
バップ 2011-05-11

by G-Tools


B0030FZU9Sヴィヨンの妻 ~桜桃とタンポポ~ [DVD]
ポニーキャニオン 2010-04-07

by G-Tools

参考・参照サイト

<<前へ 12|3|45678 次へ>>