気になってならないの「うるう{閏}年 うるう月 うるう日 うるう秒」を読んで、「うるう」が気になったので調べてみた。
今年はうるう(閏)年。広辞苑で「うるう年」を引くと「閏のある年」と定義されている。「うるう年」以外にも、「うるう月」、「うるう日」、「うるう秒」といったことばも耳にする。「うるう」っていったい何なのだろう。
うるう【閏】
(「潤」と書き誤ったところからの訓) 季節と暦月とを調節するため、平年より余分にもうけた暦日・暦月。地球が太陽を一周するのは三六五日五時四八分四六秒だから、その端数を積んで、太陽暦では四年に一回、二月の日数を二九日とし、太陰暦では平年を三五四日と定めているから、適当な割合で一年を一三ヵ月とする。
うるう‐づき【閏月】
閏に当る月。太陰暦で、一二ヵ月のほかに加えた月。
うるう‐び【閏日】
二月二九日のこと。
うるう‐びょう【閏秒】
協定世界時において、世界時との差が大きくならないように加える余分の秒。
(『広辞苑第四版』より)
「うるう」の使い方としては、(1)「うるう秒」「うるう日」「うるう月」にように、「うるう」の対象となる時間単位を表す使い方と、(2)「うるう年」のように、「うるう」が存在することを表す使い方がある。
したがって、「うるう」がある年は (2) の使い方により「うるう年」と呼ぶ。それでは、「うるう秒」がある年も「うるう年」と呼ぶんだろうか?(うるう秒実施一覧によると、最も最近うるう秒が実施されたのは 2006 年 1 月 1 日のようである)
「うるう(日)」がある年を「うるう年」と呼ぶならば、「うるう秒」がある年は「うるう秒年」と呼ぶのが理屈的には正しいのではないかと私は思う。今年は「うるう年」だけど、「うるう秒年」ではない。
「うるう秒」を実施する日としては、1 月 1 日と 7 月 1 日の 2 種類があるようだから、「今年の 7 月は『うるう秒月』だ」とか「今年の 7 月 1 日は『うるう秒日』だ」みたいな言い方もできると思う。実際に専門家が、通常の「うるう年」と「うるう秒年」を区別しているのか、また区別して呼ぶ必要があるのかどうかはわからないが・・・。
(Google で "うるう秒年"で検索してみた結果、1件もヒットしなかったので、「うるう秒年」という言い方は存在しないようである。残念)
追記: 『西向く侍はもう通用しない?』で「うるう」に関して補足。