4 月 1 日生まれはなぜ前年度の学年に組み込まれるのか
私は 4 月 11 日生まれである。これまで、同級生で私よりも誕生日が早かった人は、私の知る限りひとりもいなかった。当然のことだが、同級生の中でいちばん早く年を取る。若いころは何とも思わなかったが、最近はどうもおもしろくない。私は昨年の 4 月に 50 歳になったのだが、同級生の中にはまだ 49 歳の者がいる。なんだかずるいなあと思ってしまう(本当は何もずるくないが)。4 月生まれは損だ。
そんな 4 月生まれの中に、唯一例外の日がある。4 月 1 日生まれだ。同級生にも 4 月 1 日生まれの者がいた。しかし、誰もが知っているように、4 月 1 日生まれは前年度の学年に組み込まれるので、学年の中でいちばん遅く生まれた者ということになる。学校の年度は 4 月 1 日から始まるのに、なぜこういうことになるんだろうと、ずっと不思議に思っていた。
一昨日、『鶴瓶の超ゆる~い会議』という番組で「なぜ 4 月 2 日生まれから学年が変わるの!?」という話題を取り上げていた。その理由を知って、何度も「へえ~」とうなってしまった。ここ数年でいちばん「へえ~」と思ったと言ってもいいくらいだ。
それは、「年齢計算ニ関スル法律」の定めにによるとのことだった。この法律によると「年齢の加算は誕生日の前日に行う」となっている。つまり、私たち日本人は、誕生日ではなくその前日(厳密に言うと、誕生日の前日の 24 時)に年をとるということになる。
この規定に従うと、4 月 1 日生まれの人に年齢が加算されるのは 3 月 31 日である。たとえば、小学校の就学規定が、「4 月 1 日から翌年 3 月 31 日までに満 6 歳になった児童」であるとすると、学校の年度は、4 月 1 日 ~ 3 月 31 日であっても、対象となる児童は 4 月 2 日から翌年 4 月 1 日に生まれた者ということになる。なるほどねえ。
それでは、そもそも、なぜ誕生日ではなく、誕生日の前日に年齢を加算しないといけないのか。それは、うるう年、つまり 2 月 29 日が存在するからである。「誕生日に年齢を加算する」と定めると、2 月 29 日生まれの者は、法的には 4 年に 1 歳しか年をとらないことになる。このような不都合を解消するための措置だとのこと。うまいこと考えたものだ。私の中の「なるほどメーター」の針は振れまくり。
番組で取り上げていた話題で、もう 1 つ興味深いものがあった。それは「なぜ最近、月に行かないのか? 」だ。番組では、「月に行くには莫大な金がかかるからである」(財政的な理由)と結論付けていた。「本当は、人類はまだ月に行ってないからやろ~」と私はつぶやいた。以前から、「人類は本当は月に行っていない」という説を唱える人たちがいるが、わたしは密かにその説を支持してる者のひとりである。