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ゴールデンウィークとトラキチと甲子園球場

三宅久之氏は「トラキチ」ということばを誤解している。テレビで「トラキチファン」と言っているのを何度か耳にしたことがあるが、トラキチとは「トラ(阪神タイガース)きちがい」の略なので、トラキチだけで「タイガースファン」という意味になる。弱いときでも必死で阪神を応援する、涙ぐましいほどの熱狂的なタイガースファンが好きな人たちを三宅先生がトラキチファンと呼んでいるのなら、間違いではないが・・・。

現在ゴールデンウィークの真っ只中であるが、関西におけるゴールデンウイークの恒例行事の 1 つに、甲子園球場での阪神 x 巨人戦がある。今年は久しぶりに生観戦したいと思い、直前になってチケットを探し求めたが入手できなかった。やっぱり、ゴールデンウイークの阪神 x 巨人戦のチケットは、都合が悪くなって行けなくなっても仕方ないと覚悟して、早めに買っておかないといけない。考えが甘かった。

そんなわけで、今年の阪神 x 巨人のゴールデンウイーク 3 連戦はすべてテレビで観戦。ジャイアンツファンの私としては、阪神の 3 連勝という最悪の結果に終わった。特に、タイガースに首位を奪われた昨日の敗戦は、一夜明けても悔しさが残る。

今回の結果に全国の、特に関西のトラキチは大喜びしているだろう。しかし、阪神と巨人がデッドヒートを繰り広げて、優勝争いをすることはとってもいいことである。関西に活気が出るし、阪神の勝敗に一喜一憂するトラキチを、ここ関西でウォッチングするのもけっこう楽しいものである。

激しい優勝争いの末にジャイアンツが優勝してくれたらこの上うれしいことはないが、たとえ負けたとしても、タイガースに負けるんだったら仕方ないと思える。もし、ジャイアンツが優勝できないんだっら、ほかの球団ではなく阪神タイガースに優勝してほしい。そんな風に思える敵球団は阪神タイガースだけだ。私にとってタイガースとトラキチは、どうしても憎めない存在である。

ご冥福をお祈りします

今朝、いつもどおりに PC の電源を入れてインターネットに接続したところ、木村拓也コーチの訃報が目に飛び込んできた。危険な状態であることは報道で知っていたが、あまりに若すぎる突然の死だった。

2006 年のシーズン途中に電撃トレードでジャイアンツにやって来た木村拓也選手。2007 から昨年までの 3 連覇に多大な貢献をしてくれた。主役として脚光を浴びる選手ではなかったけれど、ピッチャー以外のすべてのポジションを守れ、しかもスイッチヒッターというマルチ機能を有するスーパーユーティリティプレーヤーだった。昨年、ヤクルトとの延長戦で、捕手不在の事態に陥ったときに、10 年ぶりにキャッチャーのポジションを守ったことは記憶に新しい。NPB新人研修 木村拓コーチ講義内容@読売巨人軍公式ホームページは、木村拓也コーチの人となりをよく表していると思う。

先ほどテレビで球団代表や監督の会見の様子が流れていたが、この会見で見せた原監督の涙にもらい泣きしそうになった。多少後遺症は残ったとしても、また人懐っこい笑顔を見せてもらえると思っていたのに、本当に残念だ。ジャイアンツに来てくれてありがとうございました。そして、心からご冥福をお祈りします。

メダルの数は少なくても

4 年に一度の冬のスポーツの祭典、バンクーバー冬季五輪がまもなく終わる。日本国内では、高橋大輔選手が銅メダル、浅田真央選手が銀メダルを獲得したフィギュアスケートは、国民的関心事として大いに盛り上がった。

フィギュアスケートは華やかで、特に女性に人気が高い競技だが、個人的にはシンクロナイズドスイミングと同様あまり好きな競技ではない。こういった採点競技は、採点の基準がわかりにくく、なんだかすっきりしないことが多々あるからだ。男子の銀メダリストであるプルシェンコの発言が象徴しているように、フィギュアスケートは、スポーツ(技術)なのかそれとも演技(芸術)なのかよくわからない。もちろん、日本の選手がメダルを獲れば嬉しいし、日本人選手の競技が始まればどきどきしながら応援もするので、まったく興味がないわけではないが。その点、スピードスケートなど、タイムを競う競技は、勝ち負けの基準が単純明快でいい。

前置きが長くなってしまった。今回書きたかったことは、「【赤木智弘の眼光紙背】東京オリンピックが実現しなくて本当によかった」を読んで感じたことだ。今回のバンクーバー・オリンピックでの日本人選手のメダルの獲得数は、銀メダル 3 個と銅メダル 3 個の合計 5 個。金メダルが 0 というのは少し寂しい気もするが、冬季オリンピックでメダル 5 個というのは、ほぼ実力どおりの数字だと思う。マスコミの「金メダルが期待できる」報道も、最初から話 10 分の 1 くらいで聞いているので、とくにがっかり感はない。

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カーリング女子、目黒選手のスーパーショットに大興奮

今日はカーリング女子の日本対英国戦が昼間に見られるということで、じっくりと生放送を楽しんだ。手に汗握る好ゲームだった。昔、「頭だけでも、体だけでもだめよね」っていう フレーズの CM があったが(何の CM だったか忘れたけど)、そのフレーズどおりに、技術と頭脳(戦術・戦略)という両方の要素が絡んでいるところがカーリングという競技のおもしろいところだ。

1 エンドに各チームが 8 回ずつ交互にストーンを投げ、最終的にどちらのストーンのほうがハウスの中心に近いかで得点を争い、合計 10 エンドの総合得点で勝敗を決める。このエンドというシステムが野球みたいでおもしろい。ストーンを投げるたびに形勢が大きく変わり、常に一発大逆転の可能性があるので、見ていても本当にはらはらどきどきする。

今日の試合も、第 8 エンド終了時点で 6 対 4 と日本はわずか 2 点のリード。第 9 エンドも、イギリスが有利な状態で目黒さんの最終投を迎える。その目黒さんが一挙に 5 得点のスーパーショットを決めた瞬間は、私も思わず「よっしゃー」と叫んでしまった。最終結果だけをみると 11 対 4 と日本が圧勝のように見えるが、どちらが勝っていてもおかしくない紙一重の勝負だった。こんなにおもしろいのなら、また日本の昼間の時間帯にやってほしい。カーリングのルールがいまひとつわからないという方は、15分でわかるカーリングの基礎知識を読むとカーリングがもっと楽しめると思います。

フィギュアスケートでは、高橋選手が銅メダル獲得。おめでとうございます。織田信成選手は、靴紐が切れて残念な結果だったけど、まだ若いので次のソチに期待。しかし、さすがの織田信長公も、400 年後に自分の子孫が、海を遠く隔てた異国の地の氷上をくるくる回転しているとは、夢にも思わなかったでしょうね。

国母選手について考える

冬季オリンピックがいよいよ開幕した。夏季オリンピックと比べると、冬季オリンピックはいまひと自分の中では盛り上がらないのだが、終盤を迎えるころになるとけっこう夢中になっていることが多い。今回は、日本勢のメダルはあまり期待できないみたいだが、予想を裏切る好結果を出して、日本に元気を与えてほしい。

世間では、スノーボードの国母選手のことが話題になっている。私は、服装のことは些細な問題だと思っている。正直どうてもよい。もちろん、個人的にはああいうファッションは好きではないが、ファッションは個人の問題であり、あれを「だらしない」と思うか「かっこいい」と思うかは人それぞれである。

世の中には、物事の「好き嫌い」と「善悪」を一緒くたにしてしまう人がいるが、私は好き嫌いと善悪をきっちり区別できる人間でありたいと思っている。たとえば、「~は好きだけど間違っている」とか、「~は嫌いだけど正しい」とはっきり言える人でありたい。

国母選手は最初の会見で、「反省してま~す」のようなふざけたものの言い方をしていた。彼は、「自分は反省しなければならないようなことは何もしていない」ということを、ああいう形で主張したのだと思っているのだが、それならば、そのことをまじめに言えばよかったと思う。

この発言に対する苦情が多く寄せられたため、同選手は再度謝罪を行うことになったのだが、このときは普通にまじめに謝罪したようだ。「国母ファッションはスノボ「定番」 JOC目くじら立てすぎの声も」によると、国母選手の服装はスノボ選手としてばそれほど非常識なものではないらしいので、前回のふまじめな発言の仕方を謝罪した上で、「あのファッションは自分のスタイルであり、ポリシーでもある。反省しなければならないことは何もしていない。競技を見て評価してください」みたいな発言をしていれば、私は国母選手のことを見直し、応援したい気持ちになっていたと思う。

世間の批判を受けながらも、自分のスタイルを曲げることなく毅然としていられる人間は、好きか嫌いかは別にして、かっこいい。そして、涼しい顔をして金メダルなんか取ったらもっとかっこいいと思う。

誤解されないようにもう一度書いておく。私は、国母選手のようなファッションは嫌いだが、だからといって、オリンピック選手にふさわしくないということにはならないと思う。

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