世の中には「ほめ達!」検定(ほめる達人検定)なるものがあるらしい。どのようなものなのか興味津々だ。どんな人でも誉められたら気分がよくなる。嬉しいに決まっている。だから上手に誉めることができれば人間関係やビジネスにおいて絶対にプラスになるはずである。
ネットリサーチの「言われたら嬉しい誉めことば」に関するアンケート調査結果(第87回アンケート結果/ランキング調査による詳細結果報告【DIMSDRIVE】)で、男女別、世代別の「言われたら嬉しい誉めことば」のランキングが公表されている。男女、全世代をひっくるめた「言われたら嬉しい誉めことば」のベスト 10 は以下のとおり。
- 若々しい、若く見える
- かわいい
- 頑張ったな・頑張ってるな
- やさしい
- きれいだ
- かっこいい
- ありがとう
- さすが
- 気が利く
- すごい
上記の誉めことば以外に、男性の場合は「頼りになる」や「頭(の回転)がいい」などが、女性の場合は「(料理が)おいしい」や「一緒にいてくれてよかった」などがランキングに入るが、「かっこいい」と「かわいい・きれい」が同義語であると考えれば、だいだいよく似た結果である。
ネットリサーチのアンケート調査は男女別、世代別に行われているが、もし地域別の調査結果を出したら、関西では男女、世代を問わず、「おもしろい」が絶対上位にランキングすると思う。特に男の場合は、「かっこいい」ことも重要だが、「おもしろい」ことにかなりの価値を置いていると思われる。私も「おもしろい」と言われたら、悪い気はしない。
さて、私の「言われて嬉しい誉めことば」は、残念ながらどの世代でもどの性別でもランキングされていない。もちろん、私も見た目や容姿のことを誉めらたら嬉しいが(残念ながら、誉めてくれる人はほとんどいないが)、それよりもっと嬉しいことばがある。それは、「センスがいい」である。ランキングに入っているほかの誉めことばは、客観的な評価の場合もあるが、「センスがいい」は、その人の主観がかなり入っているような気がするからだ。
たとえば、「あなたの撮る写真はセンスがいい」は、「あなたの写真が好きだ」と同義語だと思う。「ファッションセンスがいい」と言う場合も、その人のファッションが好きだという意味である。しかも、それがいいことはわかっていても、自分には真似できないという意味も含有されているような気がする。そういう意味で、「センスがいい」と言われると、全面的に肯定されたような気がして、とても嬉しくなる。
「センスがいい」と言ってもらえる機会はあまりないが、「ファッションセンスがいい」は若いころに何度か言われたことがある。最近は、ツイッターで「ツイートのセンスがいい」と言ってくださった方が何人かいた。くだらないことばかりつぶやいていると思っている自分としては、「ツイートのセンスがいい」とは、具体的にどういうことなのかよくわからないが、どんなことでも「センスがいい」と言われると小躍りしたくなるほど嬉しくなる。
「センスがいい」と言われると嬉しい理由はもう 1 つある。「センスがいい」は「重要なポイントがわかっている」ということだと思うからだ。「ビジネスセンスがいい」と言えば、「ビジネスにおけるポイントがわかっている」ということである。笑いのセンスがいい人は、どのように言えば人がおもしろいと思うかを知っている人である。
関西人は「おもしろい」ことに高い価値を置いていると書いたが、おもしろいことを言うにもセンスが要る。ただただバカなことを言っているだけではおもしろくないのだ。だから、関西では、ある意味「おもしろい」=「頭がいい」なんだと思う。ある人が、「センスっていうものはいろんなところに出る」と言っていた。つまり、ある分野でセンスがいい人は、ほかの分野でもそのセンスのよさが出るのだという。私も、これはある程度正しいと思う。すべての分野でセンスがいい人は存在しないが、ビジネスセンスに優れている人は、会話のセンスやジョークのセンスにも優れていることが多いと思う。
「言われたら嬉しい誉めことば」のランキング 1 位は「若々しい、若く見える」(男性全体でも 1 位、女性全体では 2 位)。当然ながら、世代が上になるほどこの項目の順位は上になる。やっぱり誰しも若く見られたいんですね。私も、「年相応に若く見えるセンスがいい人」を目指して日夜がんばることにする。