『シェーン』
久しぶりに午前十時の映画祭に行ってきた。『シェーン』を観るためである。『シェーン』は自分的には絶対にベスト10に入る映画で、子どものころから何度も観ており、一時期は台詞を全部空で言えたほど好きな映画である。今年度の午前十時の映画祭の上映作品が発表になったとき、これだけは絶対に観に来ると決めていた。
午前十時、映画館の大スクリーンで初めて観る『シェーン』が始まる。テーマ曲『遙かなる山の呼び声』とともにシェーンが登場する。シェーンとジョーイ少年が出会うシーン。すべてのシーンを噛みしめるように味わった。若いころに覚えた台詞はこの年になってもだいたい覚えているものだ。次にだれがどんなことを言うか。全部わかっているのに、一言一言に感動して、何度も泣きそうになる。
2時間弱の映画はあっという間に感動のラストシーンへ。ジョーイ少年が「Shane, come back!」と叫ぶ、あの有名なシーンである。しかし、このラストシーンの直前にシェーンとジョーイ少年との間で交わされる会話が実に感動的なのである。わ~んと声を上げて泣きそうになるのをこらえた。
西部劇というと、ドンパチドンパチ、打ち合いのシーンを想像する人が多いと思うが、この『シェーン』にそういうシーンはほとんどない。シェーンが弾を撃つのは5発以下だと思う。少年の目をとおして、人間はどう生きるべきかを丁寧に描いた感動の人間ドラマ。「西部劇はちょっとどうも」という人にも是非一度観ていただきたい映画である。上映は5月10日まで。
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