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サマータイムとユーモレスク

 今日から 4 月。新年度である。今日の川西は、ユーモレスクがぴったりのぽかぽか陽気。こんな穏やかな春の昼下がりに、「地震は実はエイプリルフールでした」って神様が言ってくれたらどんなにいいだろうと思う。

 関東地方の電力不足の対応策として、サマータイムの導入が検討されているというニュースが伝えられたが、その後どうなったんだろう。立ち消えになったのか。日没が遅くなる分、ピーク電力がずれていいんじゃないか、と単純に私は思うのであるが、そんなに簡単な話じゃないという専門家もいる。システムの問題などもあって、大混乱を招くため、効果よりも問題のほうが大きいというのだ。

 正直言って、サマータイムを導入することによるメリットとデメリットのどちらのほうが大きいのかはよくわからない。でも、世界の多くの国で長く採用されているシステムなんだから、メリットのほうが大いはずだ。日本でも採用できないはずがない。実際、日本でも、1948 年から 1951 年まで(昭和 23 年から 26 年まで)採用されていた。そのことは、子どものころ父親から聞いたことがある。

 現在の日本でサマータイムを導入することによって、節電効果があるのか、経済効果があるのかは私にはよくわからない。しかし、数字に表れない心的な効果というものもあるのではなかろうか。私は過去に日本で行われたサマータイムがどんなものだったのかは知らないが、海外でサマータイムを経験したことはある。5 月の上旬にロンドンを訪れたのだが、9 時半ごろまで明るかったと思う。そんな時間に外が明るいと、気分も明るくなる。家の中に閉じこもっていないで、外に出て遊ぼうかという気分になる。

 5 月の上旬でこうなんだから、夏至のころのロンドンはきっと 10 時を過ぎても明るいんじゃないだろうか。関西では、夏至のころは 19 時ごろまで明るい。完全に暗くなるのが 19 時半ごろか。日本で 2 時間のサマータイムを実施したら、いちばん日が長いときだと 21 時~ 21 時半ごろまで明るいことになる。緯度が高い東北や北海道ではもっと日が長くなることになる。想像しただけでも楽しい。問題になっているプロ野球のナイターも、実質午後 4 時(サマータイムの午後 6 時)に開始することになり、本格的に照明を点ける前に試合が終るなんてこともあるかもしれない。

 システムの変更については、この際専門家に苦労していただいて、是非ともサマータイムやろうじゃありませんか。実を言うと、私はサマータイムが開始される瞬間と終る瞬間を体験してみたいのである。切り替えの日は、午後 10 時で 1 日が終わる。テレビ番組はどうなるの?電車はどうなるの?いつも 12 時に寝る人は、当然午前 2 時ごろまで眠くならないから、全国的な寝不足が発生する。逆に、サマータイムの最終日は、12 時を過ぎてもその日が終らない。午後 13 時とかって呼ぶのだろうか?その幻の 2 時間の間に生まれる子どもだっているはずだ。「私は○月○日の、午後 13 時(25 時)に生まれました」という珍しい現象も起こる。

 夏の明るい夜を想像しながら、たまにはクラシックを聴いてみるのもいいものです。私の大好きなユーモレスクをどうぞ。 



 





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