日本史の勉強を始めました
数日前から『もういちど読む山川日本史』という本を読んでいる。高校の日本史の教科書を、一般読者のために書き改めた本であり、日本史の流れを大まかに把握できるようになっている。これを読もうと思ったきっかけは、ここ数年大河ドラマを見ていて、自分の日本史の知識があまりにも欠乏していることを痛感したからである。とりあえずは、『平清盛』をもっと楽しむためにも、平安末期の大まかな時代背景を知りたいと思ったのだ。
数日前から読み始めて、ちょうど戦国時代のあたりまで読んだ。高校時代は、国際人を目指す自分には日本史なんて必要ないと考え、受験科目には世界史を選択していた。だから、ちゃんと日本史を勉強したのは中学生のときが最後である。学生の時のように、年号を覚えたり、人名とその漢字を覚えたりする必要がないので、小説を読むかのようにどんどん読み進めることができ、歴史の流れを掴みやすい。学生の時に、こういう勉強の仕方ができれば、日本史ももっと楽しかったろうに。
ここまで日本の歴史を読み進めてきて、へえと思ったことが 2 つあった。1 つは、元寇に関する記述である。日本が元(蒙古)に征服されなかったのは、ひとえに神風と呼ばれる台風のおかげだったと習ったような記憶があったのだが、『もういちど読む山川日本史』によると、日本の武士も相当がんばって抵抗したようである。神風は日本軍勝利の一因に過ぎないとのこと。また、最近では、この事象を元寇ではなく、「蒙古襲来」とか「モンゴル襲来」と称しているようである。
私たちの時代とは変わっていたことがもう 1 つあった。それは『徒然草』の作者の名前だ。『もういちど読む山川日本史』では、卜部兼好(うらべけんこう)と表記されている。「かつては吉田兼好という名で教科書に登場していた」と注釈が付いている。時代が変わると、数百年前の事象まで変わってしまうんだと驚いた次第である。
とにかく、試験がない勉強は楽しい。一生懸命覚える必要がない勉強も楽しい。私のように、日本史の知識がほとんどなく、日本の歴史を大雑把に復習したいなあと思っている人には、この本お奨めです。
もういちど読む山川日本史 五味 文彦 鳥海 靖 山川出版社 2009-09 by G-Tools |
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