こんな風に呼んでます
私の最近のささやかな楽しみは、BS で再放送している 2 つの古いドラマ。1 つは月曜日の 22:00 に BS フジで放送している『北の国から』。もう 1 つは金曜日の 18:00 にBS 日テレで放送している『傷だらけの天使』だ。
『北の国から』は 30 年も前のドラマだというのに、今観ても十分楽しめる。出演者の田中邦衛、吉岡秀隆、中嶋朋子をテレビで見かけると、私はいまだに五郎、純、蛍と、『北の国から』の役名で呼んでしまう。それだけ、このドラマの印象が強いんだろう。
『傷だらけの天使』は、1974 年~1975 年に放映された作品。ショーケンこと萩原健一と水谷豊がそれぞれ、木暮修(こぐれおさむ)と乾亨(いぬいあきら)という役名で出演している。タイトルバックのショーケンの食事シーンはあまりにも有名。今ではすっかり杉下右京さんになってしまった水谷さんは、のちに『熱中時代』がヒットして北野先生になるまで、私の中では長い間「あきら」だった。
ついつい役名で呼んでしまう俳優・女優はほかにもいる。堀北真希さんを見ると「あっ、ロクちゃん」必ずと言ってしまう。『ALWAYS 三丁目の夕日』で演じた、東北なまりが抜けない素朴な田舎の女の子というイメージが強過ぎて、都会のおとなの女性を演じていると、何かしっくり来ない。
佐々木蔵之介さんは三木幸太郎先生。佐々木さんを初めて見たのが、NHK の朝の連続ドラマ『オードリー』だった。このドラマの中で大物俳優・三木幸太郎を演じていた佐々木さんは、周りの人たちからいつも三木幸太郎先生と呼ばれていた。そのときからずっと、私も同じように三木幸太郎「先生」と呼んでいる。
いちばんの変り種は酒井敏也さん。わが家では酒井さんのことを「奈津子選手」と呼んでいる。『こんな私に誰がした』というドラマで、松たか子さんが演じる奈津子という女性を、酒井さんがちょっと情けない声でいつも「奈津子せんしゅ~」と呼んでいたからだ。
『柔道一直線』で車周作役を演じていた故高松英郎さんは、ずいぶん長い間超怖い人だと思っていた。あるとき、高松さんが何かの番組で笑みを浮べながらやさしそうな口調でしゃべっているのを見て、「この人本当はやさしい人なんだ」と驚いた記憶がある。そのような人格だと思わせるほど演技が上手かったのか、私が子ども過ぎて単純だっただけなのかは、今となってはよくわからないが。
ほかには、堺雅人さんが「笑い顔の人」だったり、坂口良子さんが「堀口家」だったりと、わが家独自の呼び方がいろいろあるのだが、きりがないのでこの辺りで止めておく。
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