Diary 9246 :: That's 談 top > TV/映画 > ドラマ『鈴木先生』は微妙におもしろい

ドラマ『鈴木先生』は微妙におもしろい

 月曜の 22:00 にテレビ東京系列で放送しているドラマ『鈴木先生』を見ていると
「これって、若い子が見るようなドラマと違うの?こんなん見てておもしろい?」
と妻が言う。
「うん。そんな感じもするんやけど、そうでもないんよ。もう見るのやめようかなと思んやけど、微妙におもしろいから、やめられへん」
と私。

 『鈴木先生』は、微妙におもしろい困ったドラマなのである。よくある熱血先生を描いた学園ドラマとはちょっと違う。全体的には暗くて重い感じがするけど、辛気臭くはない。画面もずっとセピア色で映画風の演出である。ときどき、変な方向にストーリーが展開していって、もう見るのをやめようかなと思うのだが、ぎりぎりのところでとどまって、最後にはまた来週も見たいと思わせる。見るか見ないかを決める境界ラインが 60 点だとすると、このドラマは 65 点だ。合否ぎりぎりのラインよりもちょっとだけ上で、また見ようと思わせる微妙なおもしろさである。

 昨日の放送内容は、生徒の恋愛問題に絡めて、鈴木先生が生徒に人生について教えるというものだった。鈴木先生は、こんな感じのことを言っていた。

 恋愛において、人はどんな価値観を持っていてもかまわない。いろんな価値観が許されている。しかし、許されているということは、それが正しいということではない。自分の価値観だけが正しくて、それ以外の価値観は間違っていると考えてはいけない。それを知ることが大切なのだ。自分の価値観と異なる価値観を許さない人間になってはいけない。

 鈴木先生はなかなか深いことを言う。政治家にしても、評論家にしても、一般の人にしても、だれもが自分の考えが正しく、ほかの人の考えが間違っていると主張している。これは、人間だけでなく、国対国についても当てはまる。許されるていることと、正しいことは別。そういう認識を皆が持てば、世界や世の中はもっとよくなるのかもしれない。

 私は、以前からテレビ東京の経済番組のファンだったけど、ドラマもちょっと風変わりでおもしろいものを作っている。ますますテレ東のファンになりそうである。

鈴木先生 完全版 DVD-BOX鈴木先生 完全版 DVD-BOX

角川書店 2011-09-07
売り上げランキング : 163

Amazonで詳しく見る
by G-Tools





trackbacks

当サイトでは、当該記事への言及リンクのないトラックバックは受け付けていません。 この記事にトラックバックをする場合は、トラックバック元の記事に当記事へのリンクを貼ってください。

trackbackURL:

comments

comment form

(Diary 9246 :: That's 談 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)