『永遠の0』と『2001年宇宙の旅』を観てきました
昨日と今日、2日連続で映画を観に行った。今話題の『永遠の0』と46年も前に公開された『2001年宇宙の旅』である。
まずは、昨日観た『永遠の0』について。いろんな人がとてもいいと言うので是非観てみたいと思うようになった。以前から原作を読んでみたいと思っていたので、読んでから観るか、それとも観てから読むかを悩んだが、読んでから観ることにした。600ページ弱もあるので、果たして映画上映期間中に読みきれるかが心配だったが、夜だけの読書時間で4日ほどで読みきることができた。あまりにもおもしろいので、ついつい夜更かししてむさぼり読んだため寝不足になってしまったが。
『永遠の0』は戦争に関する記述がものすごく詳細である。戦況だけでなく、当時の日本海軍の体質や考え方もよくわかる。太平洋戦争のことはけっこう知っているつもりだったが、知らないことも多く書かれており「へえ~」と感心することしきり。そして最後に、これは単なる戦争小説ではなく愛の物語であることがわかって、何とも言えない感動に包まれた。主人公の宮部久蔵さんにとっても会いたくなり、映画を観るのが楽しみになった。
映画では原作の内容がかなり端折られていたので、ちょっと残念な気もしたが、あの長くて濃厚な物語が上手くコンパクトにまとめられていたと思う。特攻とテロについてのやりとりはもっと掘り下げてほしかったとも思うが、それは仕方がないのかなとも思う。また、戦闘シーンの映像がすばらしく、『トラ・トラ・トラ』など、日本の昔の戦争映画のそれとlは比較にならないほどリアル感があった(実際に体験していないので、本当にリアル感があるかどうかは判断できないのだが)。また、空母赤城を間近で見ることができたことにも感激した。夏八木勲さんの熱演も素晴らしかった。またいつか、もう一度観たい映画だ。
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『2001年宇宙の旅』を初めて観たのは19歳か20際の時だから、もう30年以上も前になる。当時の感想は、とにかく退屈で意味不明な映画でしかなかった。「世間で大作・名作と言われているけど、こんなのどこがおもしろいんだ」と思った記憶がある。しかしその後、あのラストシーンはどういう意味だったのかが気になり、ビデオなどで何度も観るうちにその魅力に取りつかれ、好きな映画の5本指に入るほど大好きな映画になってしまった。「新・午前十時の映画祭」で上映されることを知り、何としてでも観ようと思っていた映画である。30数年ぶりに大画面で時空を超えた壮大な旅を堪能することができた。
この映画で登場する謎の物体モノリスは、宇宙、地球の誕生時から決して変わることのないもの、そして決して人間の英知では計り知ることができない普遍のもの(それは、人間が神様と呼ぶものなのかもしれない)を表しているのかなと思う。この映画は音楽もすばらしい。「ツァラトゥストラはかく語りき」と「美しき青きドナウ」というクラシックの曲が使われているのだが、この映画のために作ったのではないかと思うほど、この映画にぴったりである。2001年はとっくに過去になってしまったが、この映画は20年後も30年後もどこかで上映されているかもしれない。
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