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『ALWAYS 三丁目の夕日』と古きよき時代

 今日は『ALWAYS 三丁目の夕日 '64』の 3D 版を観に行くと昨日から決めていた。昨日で長期に渡って取り組んできた仕事がようやく終わったからだ。いつもどおりに起きて、ツイッターとか Facebook とか普段読んでいるブログとかをチェックしてから、最寄の映画館の『ALWAYS 三丁目の夕日』の上映時間をチェックする。午後の遅い時間に観に行こうと思っていたのだが、3D は午前中だけしかやっていないことが判明。もう間に合わない。3D は、てっきり 1 日中やっているとだと思っていた。こんなことなら、昨日のうちにチェックしておけばよかった。

 明日の朝 3D を観るか、今日の午後に 2D を観るか迷った末、2D を観に行くことに決める。比較的時間に余裕があるときに観ておかないと、結局観られなくなってしまう可能性もあるからだ。また、今日はファーストデイサービスとやらで、1,000 円で観られることも大きな決定要因になった。

 3:20 開始の回に間に合うように家を出る。映画館で映画を見るのは、『有頂天ホテル』ぶりだ。何年ぶりなのかよくわからない。映画館に着くと、『ヒューゴの不思議な発明』の 3D にそそられる。この映画の 3D 効果はすごいらしいと昨日ラジオで聞いたばかりだったので、一瞬こちらに乗り換えようかと心が揺らいだが、初志貫徹で『ALWAYS』のチケットを購入する。

 しつこいほどの宣伝が終わって、ようやく『ALWAYS』の本編が始まる。前回および前々回の作品は、それぞれ昭和 33 年と昭和 34 年の日本を描いたものだったので、私はまだ生まれていなかった。しかし、今回は昭和 39 年 (1964 年)の話なので、私が実際に存在した時代の話だ。これが、どうしても今回の『ALWAYS』を観たかった理由だ。

 昭和 39 年と言えば、東京オリンピックで日本中が沸いた年。しかし、当時 4 歳だった私には、東京オリンピックの記憶はまったくない。この年ほかに流行ったものはイヤミの「シェー」。これは、かろうじて覚えている。不思議なことに、私にとっては、実際に存在していた今回の作品よりも、まだ生まれていなかった昭和 33 年と 34 年の『ALWAYS』のほうが懐かしさを感じた。しかし、「うるうる」度合いという観点で言うと、今回の作品が一番涙を誘う要素が強かったと思う。とにかく、この映画はわかりやすい。「はい。ここは笑う場面ですよ」とか「はい。ここは泣く場面ですから、涙腺緩めてくださいね」みたいな感じで、製作者の意図がわかりやすい。それで、製作者の意図どおりに、涙腺を緩めといてやるかと、素直に思える映画なのだ。ちょっと泣きたいなという気分で観るのもよしの映画だと思う。

 『ALWAYS 三丁目の夕日』が描く時代は、日本が戦後から脱却し、高度成長を遂げ始める、元気とエネルギーにあふれた時代。戦後の日本に限って言えば、やっぱりいちばんいい時代だったと思う。今日の午後は、たっぷり 2 時間、そういう古きよき時代に浸ることができた。

 私(の世代の人たち)が、昭和 30 年代後半から昭和 40 年代前半が古きよき時代だったと感じるように、今の時代に生きている子どもたちは、30 年後、40 年後に、平成 20 年代はいい時代だったと思うようになるんだろうか。

 今日はたっぷりと、『ALWAYS』の古きよき時代を堪能したので、また明日から、現実の世界で精一杯がんばることにする。 






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