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人の名前がタイトルになっているドラマがおもしろい

 この夏は 2 つのドラマを観ている。どちらも人の名前がタイトルになっているドラマですこぶるおもしろい。日テレ系列で土曜日の 21:00 に放送されている『斎藤さん2』とTBS系列で日曜日の 21:00 に放送されている『半沢直樹』だ。この 2 つのドラマのおかけで、週末になるとワクワクしてしまう。

 『斎藤さん2』で斎藤さんを演じるのは観月ありさ。斎藤さんは、損得を考えたり人の顔色を見たりすることなく、正しいことは正しい、間違っていることは間違っているとはっきり言うキャラ。物事の本質がわらからず、何事も表面的にしか見ることができない地域の中心人物玉井さんに目の敵にされる。最後には、斎藤さんが正しいことが証明されるのだが、玉井さんが悔しがるところを見ていると胸がすっとする。タイトルが示すとおり、前作が評判よかったために作られた続編らしい。前作は観ていないので比較はできないが、おもしろいドラマだと思う。

 『半沢直樹』で半沢直樹を演じるのは堺雅人。役どころは、自分の父親を自殺に追いやった銀行に復讐のために入行した銀行マン。上司の悪行に利用されてピンチを迎えるが、最後にはうっちゃりで悪い奴らをギャフンと言わせる。これも、胸がすっとする。半沢直樹の決め台詞は「やられたらやり返す。倍返しだ」。「部下の手柄は上司のもの。上司の失敗は部下の責任」を絵に描いたような支店長をぎゃふんと言わせる日が来るのを楽しみにしている。『半沢直樹』は、エントリー「すっとする映画」で紹介した「吠え面系」に確実に仲間入りできる、超一線級の「吠え面系」ドラマだ。原作は『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』とのこと。

4167728028オレたちバブル入行組 (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋 2007-12-06

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4167728044オレたち花のバブル組 (文春文庫)
池井戸 潤
文藝春秋 2010-12-03

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B00183C0HE斉藤さん DVD-BOX
VAP,INC(VAP)(D) 2008-06-25

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なんだかなあと思う 36 のこと

 1 年ほど前からツイッターでときおり「許せないもの」と題してさまざまなことをつぶやいてきた。途中、納得できないことだとか、なんか変だと思うことも交えてつぶやいていたので、それらをまとめて「なんだかなあと思う 36 のこと」としてリストしておくことにした。大した意味はないが、ちょっとした記録として。

  1. こちら○○定食になりま~す
  2. んしゃ
  3. 患者の許可も得ずに、いきなり歯を削りだす歯医者
  4. 「美人○○」と「イケメン○○」
  5. 一行ごとの改行
  6. 千円からお預かりします。
  7. 「こんにち
  8. コーラを飲みながら寿司を食べる欧米人
  9. 1,000 円以上するラーメン(ラーメンはいくら美味くても、どんだけ豪華でも 1,000 円以上しちゃいけないよ)
  10. アルファベットの筆記体
  11. 充電という名の遊びほうけ
  12. 頼んでもいないのに勝手に箇条書きを開始する Word
  13. 「ツ」のような「シ」と「シ」のような「ツ」
  14. 右上側に留められたホッチキス。しかも上辺と平行になっているやつ
  15. 「チーム」のことを「ティーム」と言うアナウンサー
  16. 林檎やみかんが入ったポテトサラダ
  17. ビロビロの靴下
  18. 「私より一上」とか、年齢を「個」で数える人
  19. 別に減るもんやないし」という判断基準
  20. 4 時間半スペシャル
  21. 飲みニケーションしよう」
  22. 「今メールしたよ~」という電話
  23. 砂糖をまぶしたせんべい
  24. 『ジュラシックパーク』を『ジラシックパーク』と言う人
  25. カラオケで「マイウェイ」を酔いしれながら歌う人
  26. TV 番組を装った健康器具・食材の CM。記事みたいな書き方をした広告
  27. 明らかなファールなのに、ひょっとするとホームランかのように演出するアナウンサー
  28. どんなものでも「かわいい」と形容する人
  29. いくつに見える?」という逆質問
  30. もう終わりのくせに「CM のあともまだまだ続く」という嘘
  31. 場ダムの小さい「ッ」
  32. 「働くということは、はたを楽にすることだ」というこじつけ
  33. 「なるほど」という口癖
  34. ハッピーターンの魔法の粉
  35. 「バックします」と言うトラック
  36. 肉に「お」を付けて「お肉」って言う人
  37.  賛同してくれそうな人はあまりいないような気がしないでもない。

マイブームは生物学(文系でも楽しく読める生物学の本)

 最近のマイブームは生物学。図書館に行ってはせっせと生物学関係の本を借りている。学生のころわりと好きだった生物学をちょっと勉強してみたくなったというのが主な理由だが、ひょっとしたら仕事の範囲が少しでも広がるかもしれないという期待も少しある。

 しかし、図書館で目を通した時にはおもしろそうだと思った本でも、読み進めるうちにだんだん難しくなってきて、私のような基礎知識がない人間にとっては退屈になってくる。基礎知識がない文系の人間でも楽しく読める生物学の本を求めて、『ぼくの生物学講義―人間を知る手がかり』という本を借りてみた。図書館でちらっと中身を覗いただけでもすごくおもしろそうだった。涼しい場所で何かを飲みながら本を読みたくなったので近くの喫茶店に入ることにした。

 この本は、清華大学で実際に行われた半年間の講義をまとめたものらしい。サブタイトルが示すように、「人間とはいかなるものか」についての、生物学の視点からの講義とのこと。第1講は、人間がいかに変な動物かについて書かれている。たとえば、哺乳類の別名「ケモノ」は「毛もの」であり、「毛の生えたもの」という意味なに、人間は唯一毛のないケモノだとか。実際に教室で講義を聞いているような感じでとてもおもしろい。

 夢中になって読んでいると、隣でひとりでアイスコーヒーを飲んでいたおじいさんのテーブルに知り合いのおじいさんがやって来た。あとからやって来たおじいさんは「わし、100歳になってタバコ止めたんや」などと得意げに言っている。元からいたおじいさんも(見たところ80歳くらいか)、「あんたえらいなあ。タバコは身体に悪いから、わしも止めんなあかんわ」などと、タバコを止めた100 歳のおじいさんのことをしきりに感心している。「100歳までそうやって健康に生きてきたんやから、いまさらタバコ止めんでもええんと違うの」と思いながらふたりのおじいさんの会話を聞いていたのだが、自分の健康や長生きすることを考えて、生活習慣を変えるのも人間だけだろうなあなどと考えていた。

 閑話休題。『ぼくの生物学講義』は、老眼が進行して最近一段と本を読むのが億劫になってきている私が一気に読んでしまうほどおもしろかった。人間という動物の生物的な観点からの特異性がよくわかった。具体的には、体毛、おっぱい、言語、遺伝子、社会、種族の維持、結婚、オスとメス、イマジネーションなどについて、人間がいかに変わっているかがわかりやすいことばで丁寧に説明されていた。ある意味、生物学の枠を超えて人間について書かれた人間学の本と呼んでもいいのかもしれない。

 あまりにもおもしろかったので、読み終えたときに「『ぼくの生物学講義』がおもしろかった」とツイートしたら、複数の方から「日高敏隆先生の本はほかにもいっぱいおもしろい本がある」というリプライをいただいた。日高先生のほかの著書もいろいろ読んでみたくなった。

ぼくの生物学講義―人間を知る手がかりぼくの生物学講義―人間を知る手がかり
日高 敏隆

人間はどこまで動物か (新潮文庫) 世界を、こんなふうに見てごらん 春の数えかた (新潮文庫) 世界を、こんなふうに見てごらん (集英社文庫) ネコはどうしてわがままか (新潮文庫)

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蛍見物はいとをかし

 ここ川西を流れる猪名川では、昨年あたりから蛍を呼び戻す町興しプロジェクトを実施している。蛍を呼び戻すなんてそんなに簡単なことではないんだろうと思っていたら、先日散歩の際に、蛍が帰ってきたことを伝える看板を見つけた。また、市の Facebook でも乱舞している蛍の写真が紹介されていた。そういうことなら一度見てみたいと思った。

蛍の源の看板

 蛍が出現しやすい時間帯は 20 時から 21 時の間とのこと。19 時過ぎに仕事を終え、猪名川に向かった。途中スーパーに寄ってビールとつまみを買う。すぐに蛍が見られるとは限らないので、ビールでも飲みながらのんびり待とうと思ったのだ。

 猪名川の蛍出現場所に到着したのは、19 時 40 分ごろ。すでに 10 人以上の人が蛍見物に来ていた。川べりに腰を下ろしてビールを飲む。ビールなんか飲んでる不謹慎者は私くらいしかいない。ぼんやり川面を眺めていると草むらの中に蛍の青白い光を発見。しばらくすると、目の前を 1 匹の蛍が蛇行しながら浮遊する。ビールを飲み干して再度草むらを見ると、先ほどは 2~3匹だったのに、10匹以上の蛍が光っている。よく見ると、蛍は一定の明るさで光るのではなく、明るくなったり暗くなったりしている。

蛍がここにいますと点滅し  国城 鶏侍
(ほうたるが ここにいますと てんめつし)

 さらに観察すると、蛍は一定の間隔で点滅するのではなく、しばらく光らない状態が続いてから、点滅を開始することがわかった。そうか、蛍は力を貯めて光るのか。

蛍が力を貯めて光けり 国城 鶏侍
(ほうたるが ちからをためて ひかりけり)

 蛍は人間をあまり怖がっていないように見える。事実、子どもが簡単に捕獲していた。蛍のことを詠んだ句にこんなのがある。

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの 池田澄子

 今目の前で光っている蛍たちは、この世に戻ってくるときに、本当にじゃんけんで負けた元人間なのかもしれないなどと思ったりした。精一杯光って、何かメッセージを伝えようとしているようにも見える。蛍を最後に見たのは小学生のとき。実家の近くの川で乱舞する蛍を見た時以来だった。幻想的というほどではなかったが、それなりに風情のある光景だった。久しぶり蛍を肉眼で見られて、ハッピーな 1 日だった。じゃんけんに勝って人間として生まれてきたんだから、また明日から人間として精一杯がんばります。

焼肉の締めは

 昨晩は久しぶりに焼肉をした。焼肉屋の本格な焼肉ではなく家のホットプレートで焼くやつだ。知人が海岸でバーベキューをやっている写真を見て、急に焼肉が食べたくなったのだ。

 わが家の焼肉はちょっと変わっている。いや、焼肉そのものは普通だと思うが、焼肉の締めがちょっと変わっている。まずは、普通に肉と野菜を焼いて食べる。ごく一般的な食べ方である。もやし、玉ねぎ、キャベツなどの野菜と肉を食べ終わったら、第二部の焼きソーセージに移行する。肉や野菜と一緒に焼いて食べるのではなく、鉄板の上でソーセージだけを焼いて食べる。

 肉とソーセージを食べ終わり満足度がピークに達したら、第三部に移行する。これが、わが家の焼肉の締めのプロセスであり、ほかの家ではたぶん、いや絶対にやっていないであろうちょっと変わった習慣である。それは焼きそばである。しかし、普通の焼きそばではない。具も入れず何の味付けもせずに、鉄板の上で単にそばを焼くだけである。しょう油焼きそばでも、ソース焼きそばでも、塩焼きそばでない。言うならば素焼きそばである。皿に残った焼肉のタレを付けて食べる。

素焼きそば

 この素焼きそば、決して美味いわけではない。「予想以上に美味いので是非一度試してみてください」と言うつもりもない。それぞれの家庭で、その家庭独自の食習慣というものがあると思うが、わが家の焼肉の締めの素やきそば、いつ何がきっかけでこの習慣が定着したのかよく覚えていない。

 21 時からは、『35歳の高校生』を観る。米倉涼子が35歳の高校生を演じる学園ドラマ。『ドクター X 』の大門未知子のような豪快でハチャメチャなキャラクターではないが、まあまあおもしろい。物語も佳境に入り、来週が楽しみである。『35歳の高校生』が終わったあと、チャンネルを適当に変えていたらBS朝日で『幸福の黄色いハンカチ』をやっていた。何度も観た映画だけど、また見入ってしまった。結末はわかっているのに、最後に大量の黄色いハンカチがパタパタすると、うるっときてしまう。やっぱり健さんは渋い。

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