恵方を(で)巻いているわけじゃないのに恵方巻き
もうすぐ節分。昨日あたりからラジオなどで、「恵方巻き」とということばが頻出するようになった。2004 年「今年の恵方は東北東」を書いたころは、節分に食べる太巻きはまだ「恵方巻き」とは呼ばれていなかったように思う。特に、呼び名はなく、単に「節分の太巻き」と言っていたような気がする。
この「節分に食べる太巻き」が恵方巻きと呼ばれるようになったのはいつからだろう。この呼称を初めて見たのは、セブンイレブンだったような記憶があるが・・・。
「恵方巻き」なんていうと、特別な巻き寿司みたいな印象を与えるけど、特殊な具を使った特殊な巻き寿司が存在するわけでははい。普通の太巻きだ。特殊なのは寿司そのものではなく、「恵方を向いて無言で一気に食べる」という食べ方である。だから、この太巻きを恵方巻きと呼ぶのはおかしいと思う(強いて名称をつ付けるなら、その食べ方に着目して「節分太巻き作法」だ)。
巻き寿司の名前の付け方としては、かんぴょう巻きやごぼう巻きのように、何を巻いているかを表したパターン、海苔巻き、昆布巻き、卵巻きのように、何で巻いているかを表したパターン、かっぱ巻きや伊達巻のように、誰の好物かを表したパターンなどがあるが、恵方巻きはどのパターンにも属さない。
恵方とは「その年の干支に基づいてめでたいと定められた方角」(恵方@はてなキーワード)とのことだから、恵方巻きの代わりに、「幸運巻き」とか「福巻き」とか「祝賀巻き」と呼ぶのはどうでしょうか。
そういえば最近寿司を食べてない。うまい寿司が食べたい。