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カーリング女子、目黒選手のスーパーショットに大興奮

今日はカーリング女子の日本対英国戦が昼間に見られるということで、じっくりと生放送を楽しんだ。手に汗握る好ゲームだった。昔、「頭だけでも、体だけでもだめよね」っていう フレーズの CM があったが(何の CM だったか忘れたけど)、そのフレーズどおりに、技術と頭脳(戦術・戦略)という両方の要素が絡んでいるところがカーリングという競技のおもしろいところだ。

1 エンドに各チームが 8 回ずつ交互にストーンを投げ、最終的にどちらのストーンのほうがハウスの中心に近いかで得点を争い、合計 10 エンドの総合得点で勝敗を決める。このエンドというシステムが野球みたいでおもしろい。ストーンを投げるたびに形勢が大きく変わり、常に一発大逆転の可能性があるので、見ていても本当にはらはらどきどきする。

今日の試合も、第 8 エンド終了時点で 6 対 4 と日本はわずか 2 点のリード。第 9 エンドも、イギリスが有利な状態で目黒さんの最終投を迎える。その目黒さんが一挙に 5 得点のスーパーショットを決めた瞬間は、私も思わず「よっしゃー」と叫んでしまった。最終結果だけをみると 11 対 4 と日本が圧勝のように見えるが、どちらが勝っていてもおかしくない紙一重の勝負だった。こんなにおもしろいのなら、また日本の昼間の時間帯にやってほしい。カーリングのルールがいまひとつわからないという方は、15分でわかるカーリングの基礎知識を読むとカーリングがもっと楽しめると思います。

フィギュアスケートでは、高橋選手が銅メダル獲得。おめでとうございます。織田信成選手は、靴紐が切れて残念な結果だったけど、まだ若いので次のソチに期待。しかし、さすがの織田信長公も、400 年後に自分の子孫が、海を遠く隔てた異国の地の氷上をくるくる回転しているとは、夢にも思わなかったでしょうね。

宝くじ高額当選者の思い

久しぶりにロト 6 を購入。当たりっこないとは思いつつ、「もしかして」という淡い夢を抱いてついつい買ってしまう。

宝くじの高額当選者の多くが、数年以内に当選金を使い果たしたり、破産したりしていて、結局は不幸な結果を招いていることが多い。だから、宝くじなんかは当たらないほうが本当はいいのかもしれない。こんな内容のことを妻に話したところ、「私なら、当たったことを絶対誰にも言わない。派手な生活なんか絶対にしないし、今よりも少しだけ贅沢できたら十分。仕事はやめるかもしれないけど、今までどおり地道に生活できる自信があるから、絶対に破産なんかしない」と反論。

妻は、大金を手にしたら、そういう地味な生活を送るということが最もできそうにないタイプだと思うのだが、何も言わないでおいた。そういうことが本当にできるのは妻でなく私だと思う。

破産してしまった高額当選者の多くも、大金を手にする前はきっと私たちと同じように考えていただろう。でも、破産後は、こんなことになるなら当たらなかったほうがよかったと思っているんだろうか。それとも、今度当たったら失敗の経験を生かして、上手にお金を遣う自信があるから、もう 1 回当たれと思っているんだろうか。

『思考の整理学』とツイッター

先日ラジオを聴いていたら、30 年近くも前に書かれた『思考の整理学』という本が最近爆発的に売れているとのこと。おもしろそうな本なので、ウォーキングに出かけた帰りに図書館に寄って探してみた。

いくら探しても見つからないので、カウンターで尋ねると、「現在貸し出し中で、19 人の予約が入っている」とのことだった。図書館の貸し出し期間は 2 週間。19 人の予約が入っているということは、自分の順番が回ってくるのは、全員が 2 週間借りるとしたら 266 日後になる。すぐに読めないとなると、ますます読みたくなる。ということでそのまま紀伊国屋に直行。『思考の整理学』は、ちくま文庫のコーナーに平積みされていたのですぐに見つかった。

カウンターで支払いをしようとすると「ポイントカードはお持ちですか」と聞かれる。今まで、紀伊国屋でこんなこと聞かれたことはない。100 円購入ごとに 1 ポイントが付くらしい。貯まったポイントは、1 ポイント 1 円として使用できる。家電量販店などでよくあるシステムだ。ついに、紀伊国屋もこういう囲い込みを始めたのか。たとえ 1 パーセントでも割り引いてもらえるのなら、カードを作ったほうが得だ。

これで、またポイントカードが 1 枚増えた。財布はポイントカードだらけで、どこのポイントカードを持っているのか自分でもよくわかっていない。この前も、ファミリーマートで買い物をしたときに、店員さんが私の財布に入っている TSUTAYA の T カードを指差して、そのカードでポイントが付きますよと教えてくれたぐらいだ。

閑話休題。『思考の整理学』は、30 年前に書かれたとは感じさせないような普遍的な内容を扱っており、それなりにおもしろかったが、今の時代にこれが爆発的に売れているというのは正直言って不思議だ。タイトルが示すとおり、思考を整理する方法について書かれた本である。本や論文を書いたり、専門的な研究に携わったりしている人たちには有益な本だと思うが、いったいどんな人たちが読んでいるんだろうか。本の帯には、「東大・京大で 1 番読まれた本」と書かれている。学生が主な読者なんだろうか。

この本では、思考を整理する方法の 1 つとして、何かを思いついたら手帳に書き留めておく方法をすすめている。アイデアを書き留めたら、しばらく寝かせておく。あとで読み返したときに、つまらないと思うこともあるし、さらにアイデアが膨らんで、おもしろいものに発展することもあるということだ。

これを読んでいてふと思ったのだが、ツイッターにこの手帳の役割を求めることはできないだろうか。ツイッターの活用方法は人それぞれだと思う。情報の発信・収集のツールだと考えている人もいるだろうし、なんとなく自分の興味のあることをつぶやいている人もいるだろう。ツイッター初心者の私は、ちょっと気になったことや、不思議に思ったことや、へえ~と思ったことをつぶやいているだけだ。ほかの人にとっては、何の価値もないこんなつぶやきが(時々返信してくれる人もいるが)、あとでアイデアが膨らんで「That's 談」の雑談に「昇格」したこともある(私の書くものは所詮はとりとめもない雑談だから、That's 談の記事になることを「昇格」と呼べるかどうかははなはだ疑問ではあるが・・・)。

『思考の整理学』の主旨からは外れるが、この本に書かれていたことで「へえ~」と思ったことがあった。それは、桃太郎の話についてである。著者の見解では、桃太郎の話には、近親結婚を戒める教訓が含まれているというのだ。つまり、河を流れてきた桃とは、縁もゆかりもない「流れものの女」の象徴であるとのこと。なるほどねえ。物事にはいろんな見方があるものだ。

4480020470思考の整理学 (ちくま文庫)
筑摩書房 1986-04-24

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『思考の整理学』のくにしろの評価: 星 3.5 個

参考・参照サイト


『怪笑小説』は怪笑というよりも・・・

ずいぶん前に買って積ん読状態だった『怪笑小説』をようやく読み終えた。東野圭吾作品は、「黒笑小説」に続いて 2 冊目。長編のミステリーが東野圭吾の真骨頂なんだろうが、最近は長編小説を読むのがどうも億劫になっているので、こういう短編集が読みやすくていい。

全体的には『黒笑小説』のほうがおもしろかったような気がするが、『あるジーサンに線香を』という作品がとても印象に残った。主人公のジーサンが、ある医者から若返りの実験台になってくれと頼まれ、20 歳くらいまで若返る話である。ただし、永遠に若返るわけではなく、一定の時間が過ぎると、再び老化が始まり、元に戻る。その若返りの様子と再び老化が始まるまでの心の動きを、ジーサンの日記という形式で描いている。おもしろいというよりも、胸がしめつけられるような、切ない話だった。

『巨人の星』のパロディ『一徹おやじ』など、ほかの 8 編もどれもおもしろく読めた。また、巻末で作者自身が各作品を解説しており、作品ができた背景などがわかって、これも楽しく読めた。短編三部作であと残すは『毒笑小説』だけになった。

4087488462怪笑小説 (集英社文庫)
集英社 1998-08

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『怪笑小説』のくにしろの評価: 星 3.5 個

国母選手について考える

冬季オリンピックがいよいよ開幕した。夏季オリンピックと比べると、冬季オリンピックはいまひと自分の中では盛り上がらないのだが、終盤を迎えるころになるとけっこう夢中になっていることが多い。今回は、日本勢のメダルはあまり期待できないみたいだが、予想を裏切る好結果を出して、日本に元気を与えてほしい。

世間では、スノーボードの国母選手のことが話題になっている。私は、服装のことは些細な問題だと思っている。正直どうてもよい。もちろん、個人的にはああいうファッションは好きではないが、ファッションは個人の問題であり、あれを「だらしない」と思うか「かっこいい」と思うかは人それぞれである。

世の中には、物事の「好き嫌い」と「善悪」を一緒くたにしてしまう人がいるが、私は好き嫌いと善悪をきっちり区別できる人間でありたいと思っている。たとえば、「~は好きだけど間違っている」とか、「~は嫌いだけど正しい」とはっきり言える人でありたい。

国母選手は最初の会見で、「反省してま~す」のようなふざけたものの言い方をしていた。彼は、「自分は反省しなければならないようなことは何もしていない」ということを、ああいう形で主張したのだと思っているのだが、それならば、そのことをまじめに言えばよかったと思う。

この発言に対する苦情が多く寄せられたため、同選手は再度謝罪を行うことになったのだが、このときは普通にまじめに謝罪したようだ。「国母ファッションはスノボ「定番」 JOC目くじら立てすぎの声も」によると、国母選手の服装はスノボ選手としてばそれほど非常識なものではないらしいので、前回のふまじめな発言の仕方を謝罪した上で、「あのファッションは自分のスタイルであり、ポリシーでもある。反省しなければならないことは何もしていない。競技を見て評価してください」みたいな発言をしていれば、私は国母選手のことを見直し、応援したい気持ちになっていたと思う。

世間の批判を受けながらも、自分のスタイルを曲げることなく毅然としていられる人間は、好きか嫌いかは別にして、かっこいい。そして、涼しい顔をして金メダルなんか取ったらもっとかっこいいと思う。

誤解されないようにもう一度書いておく。私は、国母選手のようなファッションは嫌いだが、だからといって、オリンピック選手にふさわしくないということにはならないと思う。

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