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ささやかな贅沢

「ちょっとした贅沢商品」が人気  消費者ついに「節約疲れ」によると、「ちょっとした贅沢」をコンセプトに掲げた商品の売れ行きが伸びているとのこと。同記事によると、「ちょっとした贅沢」商品として人気があるのは、「エスキモー パルム(PARM)」やサントリーのビール「ザ・プレミアム・モルツ」などらしい。

私も、昨年から取り組んできたいろいろな節約にちょっと疲れ気味になっていた。そして、「景気は上向き」でも書いたように、今年になってから仕事も増加傾向にあるので、世の中の動向に倣って「ささやかな贅沢」をしてみることにした。「ささやかな贅沢品」として私が選んだのは「黒糖焼酎あまみ徳之島」。昨年からずっと飲んでいた焼酎が 1800 ml で 980 円なのに対して、この黒糖焼酎は 900 ml で 1,029 円だから、値段は倍以上。高いだけあって、今まで飲んでいた焼酎よりも格段にうまく感じる。ささやかな贅沢と、ささやかな幸せに乾杯!

黒糖焼酎あまみ徳之島

妻にも、「何かささやかな贅沢をしていいよ」と言ったところ、五穀ロールなるものを 2 本買ってきた。最近評判のスイーツショップ GOKOKU の商品で、川西にも店ができたらしい(GOKOKU 川西店)。写真のものが北摂[純生]プレミアムロール(shittori yawaraka)。写真のハーフサイズで 650 円と、けっこうなお値段である。ささやかな贅沢を超えているような気がしないでもないが、値段に見合う上等な味だったのでよしとしよう(値段の高さよりも、カロリーの高さが気になるが)。

GOKOKU の北摂ロール

それと、ずっと我慢してきたけど、そろそろ新しいイルカも欲しい。私にとってイルカは遊び道具じゃあない。仕事の必需品だ。今の仕事が片付いたらイルカの購入を検討することにした。

(注: 「イルカ」は「パソコン」に置き換えて読んでください)


『遠まわりの雨』で山田太一ワールドを堪能

昨晩放送された山田太一ドラマ『遠回りの雨』は、期待を裏切らないおもしろい作品だった。世渡りべたの風采の上がらない中年男の悲哀と、人間のやさしさを描いた、ちょっと切ないおとなのドラマで、久しぶりに山田太一ワールドをたっぷり堪能できた。

山田太一のドラマに登場する人物は、脇役を含めてだれもが魅力的である。渡辺謙が演じた世渡りがあまり得意ではない、とても情けない男、福本草平。岸谷五郎が演じた町工場の経営者、秋川起一とその妻、桜(夏川結衣)。皆魅力的だった。

何でもない日常の風景から、登場人物の妙な言動によって意外な方向に展開していくのが山田太一ドラマ。主人公たちと同世代の人間として、「草平も桜も、人間として超えてはいけない一線を越えちゃだめだよ。超えるなよ」と心の中でつぶやきながら見ていた。そして、その願いどおり、ふたりは最後まで一線を越えなかったが、ずっとかっこをつけてきた草平が最後の最後に我慢しきれずに、思いっきりかっこわるい姿を見せる。そして、そのかっこ悪い草平を最後に叱るのが、駅員役で登場した柳沢慎吾だったという「オチ」もよろしゅうございました。

山田太一作品と言えば、まず思い浮かぶのが『ふぞろいの林檎たち』。それ以降、山田太一氏のドラマはほとんど欠かさずに見てきた。昨年 12 年ぶりに手がけた連続ドラマ『ありふれた奇跡』もとってもよかった。山田太一氏は現在 75 歳とのこと。連続ドラマは難しいかもしれないが、こういうすばらしい作品を 1 年に 1 回くらいでいいから、できるだけ長く見せてほしいと思う。

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便利は新しい不便を生む

今日の午後は、仕事が一段落してちょっと時間的な余裕ができたので、久しぶりに長めのウォーキングに出かけた。風が多少強かったが、春のやわらかい陽射しが気持ちよかった。今日の歩行数は 12,238 歩。今週の前半は忙しくてあまり歩けなかったので、今日のウォーキングで今週の歩数不足を十分に補うことができた。フリーランス翻訳者の最大の敵は運動不足で書いたように、週単位で 1 日平均 5,000 歩を達成することを目標に掲げているのだが、この目標を達成するのは容易なことではない。「時間ができたら歩こう」ではなく、無理やりにでも歩く時間を作らないと達成できない。

しかし、よく考えてみれば、健康のために歩くというのはまことに妙な話だ。現代では、歩くこと自体が目的になってる。落語を通して見る江戸時代の生活と世相でも書いたように、江戸時代の人にとって歩くことは移動の手段だった。歩かないと目的の場所に行けないから歩いていた。現代のように健康のために歩いている人なんかいなかった。

自動車や電車などの発明によって、短時間で楽に目的の場所に移動できるというメリットが生まれたおかげで、現代人には運動不足という新しいデメリットが発生し、その結果私たちは健康のために歩くという本末転倒な行為を行っていることになる。

医学の進歩についても同じことが言える。医学が進歩したおかげで、多くの人の命が助かるようになった。人の寿命も大幅に伸びた。しかし、このようなプラスによって、新しいマイナスが生み出されている。たとえば、医学的措置によって寝たきりや植物状態で生きている人たちが、家族に大きな負担を与えているといった状況だ。

新しい便利(プラス)が生まれると、必ず形を変えて別の不便(マイナス)が生じる。そして、私たちは新しく生じた不便を解消するような便利を生みだし、それに伴ってまた新しい不便が生まれる。便利と不便で常にプラスマイナスゼロ。大局的に見れば、世の中は太古の昔からまったく進歩していないのかもしれない。これって、昔物理で習ったエネルギー保存の法則に似ている。いや、作用と反作用の法則か?まあ、どっちでもいい。

間もなくプロ野球セ・リーグが開幕する。野球シーズンがまた始まることにわくわくしている。野球が始まることによって生じるデメリットもちろんある。私の場合は、野球依存症という病気が発症することである。

答は風に吹かれていた

ボブ・ディランの『風に吹かれて』を初めて聴いたのは中学生のときだったと思う。ディランはこの曲でさまざまな問題を投げかけ、最後に「友よ、答は風に吹かれている」と歌っている。当時、なんと哲学的でかっこいい詩なんだろうと感心したことを覚えている。

それ以来、私の人生にはさまざまな問題が起こった。ときには深く頭を悩ませるような問題も起こったが、残念ながら「答が風に吹かれて」いたことは一度もなかった。

明石家さんま氏が「しあわせって何だっけ、何だっけ」と歌うキッコーマンの CM が流行したのはもう 25 年も前のことらしいが、昨年この CM が新しいバージョンとして復活した。この CM では、「しあわせとは何か」という問いに対して、「うまい醤油のある家」と歌っている(旧バージョンでは「ポン酢醤油のある家」)。虎舞竜の『ロード』でも、「何でもないようなことが幸せだったと思う」と歌われているように、「うまい醤油のある家」という答はあながち間違いでもないかもしれないと思ったりもする。

先日、春の穏やかな昼下がりをウォーキングしていたら、「幸せとは何か」に対する答が風に吹かれていたような気がした。その答とは、「明日が来るのが楽しみなこと」だった。仕事のことでもいい、遊びのことでもいい、食べ物のことでもいい、どんな些細なことでもいいから、明日が来るのが楽しみに感じる毎日を過ごせたら、それはとっても幸せなことなのではないかと思う。

私の目下の最大の楽しみは、今週金曜日に開幕するプロ野球セ・リーグ。これで、今後数箇月間私の幸せは保証された。


ザ・ベスト・オブ・ボブ・ディランザ・ベスト・オブ・ボブ・ディラン
ボブ・ディラン

曲名リスト
1. 風に吹かれて
2. 時代は変わる
3. くよくよするなよ
4. ミスター・タンブリン・マン
5. ライク・ア・ローリング・ストーン
6. 女の如く
7. 見張塔からずっと
8. レイ・レディ・レイ
9. アイ・シャル・ビー・リリースト
10. イフ・ノット・フォー・ユー
11. 天国への扉
12. いつまでも若く
13. ブルーにこんがらがって
14. オー,シスター
15. ガッタ・サーヴ・サムバディ
16. ジョーカーマン
17. エヴリシング・イズ・ブロークン
18. 嵐からの隠れ場所(オルタネイト・ヴァージョン) ※〈CDテキスト〉

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景気は上向き

不景気の影響で稼働日数が過去最低となった昨年と比べ、今年になってからの仕事量は確実に増えている。特に落ち込みが激しかった昨年 3 月から 11 月の 9 か月間の稼働率が 55% だったの対して、今年になってからの稼働率は 78% と、20% 以上もアップしている(昨年の 12 月を加えた過去 4 か月の稼働率も 77% と、ほぼ同じレベルである)。

先週は瞬間的に同時に 4 つの案件を抱え、さらに 5 つ目の案件を断らざるをえないという状況になり、1 年ぶりに超忙しい 1 週間となった。3 か月や 4 か月くらいで結論を出すのは早計だと言われるかもしれない。最低でも 6 か月くらいは様子を見ないと、正しい分析とは言えないのかもしれない。でも、一時期の最悪の状況からは脱したような気がする。いや、そう思うことに決めた。

「景気は気のもの」は、昔からよく耳にするフレーズだ。政府の景気対策も政治家の言うこともあてにならない。だから、われわれ一般国民が「景気は上向きになっている」と言いまくって、世の中を好景気モードにしていくしかない。ブログを書いている人は「景気はよくなっている」と書きましょう。ツイッターをしている人は「最近なんだか景気がいい」とつぶやきましょう。そして、ブログもツイッターもやっていないという人は、「景気は上向いているよ」と友だちにメールしましょう。

最後に、景気が上向き傾向になっていることを示す最近の日経ネットの記事を 2 つほど紹介しておきたいと思います。

マスコミも、こういった内容をもっと大々的に報じてくれると、さらによろしいですね。

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